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共助の社会を実現したい。だからポケマルはこども食堂に食べものとビデオメッセージを届ける。

こんにちは! ポケットマルシェ(ポケマル)広報インターンの岸本です。

ポケマルは「共助の社会を実現する」をビジョンに掲げ、生産者と消費者、都市と地方が共に助け合う関係性を育むような取り組みを行ってきました。

今回、そんな取り組みの一つとして、コロナ禍で販路が縮小してしまった生産者さんの食べものを、さまざまな人がつながる場であるこども食堂へ届ける取り組みを実施することになりました。このnoteでは、具体的にどんな取り組みなのか、どんな想いから実施するのか、などについて綴ってみたいと思います。

そもそも「こども食堂」ってなに?

みなさんはこども食堂ってご存知ですか?私は聞いたことはあり、なんとなく、おなかいっぱい食べられていない家庭の子どもがごはんを食べるところ、みたいなイメージを持っていました。でも、必ずしもそうではないようです。

「こども食堂は、月1回開催のところから365日3食を提供しているところまで、数人を対象としているところから毎回数百人が集まるところまで、実に多様です。目的も、おなかをすかせた子どもへの食事提供から、孤食の解消、滋味豊かな食材による食育、地域交流の場づくりと、さまざまです。」
NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ
「こども食堂は、子どもからお年寄りまで多くの世代が交流する拠点」
湯浅誠(2019)

子どもからお年寄りまで、地域のいろんな人が一緒にごはんを食べたり遊んだり、ゆるやかにつながる場。こども食堂と一口に言っても、その形や目的はかなり多様なんですね。2012年に発足して以来、全国に広まり、現在では4,960箇所にものぼるそうです。みなさんのお家のすぐそばにもあるかもしれませんね。

ポケマルはどんな取り組みをするの?

今回ポケマルでは、販路が縮小した生産者を支援する農林水産省の事業の補助を受け、全国のこども食堂合計約150箇所・13,000人に、4人の生産者さんからの食べものを提供します。また、それぞれの生産者さんが生産の様子や想いを語った動画を一緒にお届けすることで、食育の機会も提供できればと考えています。

ちなみに私も動画を見たのですが、勉強になりましたし、すごく楽しかったです(笑)ふだん自分の食べるものがどんなふうにできているのかを知るのってなんか楽しいですよね。そんな雰囲気もちょこっとおすそわけしつつ、4人の生産者さんについてご紹介します。

・有限会社たけもと農場  竹本彰吾さん(コシヒカリ)
石川県能美市のお米農家さんです。青いTシャツがトレードマーク!後ろに見えている白山という山のめぐみでおいしいお米が育つんだそう。

竹本さん


・有限会社グリーンワールド八女  平井英治さん(緑茶ティーバッグ)

福岡県八女市のお茶農家さんです。1年にだいたい4回ほどお茶摘みをしているとのこと。お話中、方言が混ざっていたのもまた良いですね。

平井さん


・有限会社イチヤマジュウ塩越商店  塩越遼太さん(ボイルホタテ 冷凍)

青森県東津軽郡平内町でホタテを生産されています。貝殻一つひとつに穴を開けてロープを通しているとは知りませんでした...!

塩越さん


・株式会社あおもり海山  野呂英樹さん(サーモン 冷凍)

青森県西津軽郡深浦町でサーモンを養殖されています。早い時は朝2時に海へ向かうんだとか。入れ違いでお布団に入るポケマルスタッフもいそうです(笑)

野呂さん

どうしてこの取り組みを実施するの?

ポケマルは「共助の社会を実現する」をビジョンに掲げ、生産者と消費者が直接つながること、そして共に助け合うような関係を育んでいくことを大事にしています。この取り組みを実施したのは、コロナ禍で販路が縮小し過剰在庫や売上減少に悩む生産者と、おなかをすかせた子どもも含めたさまざまな人が集うこども食堂とをつなぐことで、共に助け合うことができると考えたからでした。

「僕のところに、あるシングルマザーの方から連絡が来たんですよ」と博之さん(ポケマル代表)は語り始めました。

「コロナ禍で大変な状況の生産者を応援しようって動きが盛んになって、消費者も家でふだん食べないような肉や魚を買っておうち時間を楽しんでいた。彼女は、そういう写真がSNSにいっぱいあがっているのを見るのがつらいって言ってた。子どもが3人いて食べ盛りなんだけど、コロナ禍で仕事がなくなって、もう2週間も米を食べさせられてないって」

「生産者は、自然災害の発生時や今回のコロナ禍でも、応援される側にいることが多かった。でも応援されるばかりだとだんだん卑屈になってしまうし、長続きもしない。生産者だって応援したいと思っている。それに、生産者の根底にはおなかをすかせている人のおなかを満たしたいって気持ちがあるんじゃないかと思っている」

博之さんは、ある生産者にアジアの貧困国で農業をやるのが夢だと言われたんだそう。

「『純粋にお腹を空かした人たちがいる国で、つまり農業が本当に求められているところでやってみたい。飽食の日本人の胃袋はすでに十分に満たされているので、農家は消費者から選ばれるためにマーケティングやブランディングやってるわけでしょ』」
人口40人でも20代が7人の島|47キャラバン#5@佐賀|高橋博之@ポケットマルシェCEO|note

つくった分、食べてもらう。なんだかとってもシンプルですね。

「日本は食べものがあふれていて、年間612万t、おにぎり1個分を毎日みんなが捨てているような状況だって言われている。食べものはもう十分ある。問題は偏在してしまっていること。多いところと少ないところ、うまくつなげて分配するような役割を、ポケマルも担えると思っている。日常化する仕組みも考えていけたら」と博之さんは語ります。

また、こども食堂は、地域のいろんな人が交流してつながりや助け合いが生まれる場でもあります。日頃からつながっていることで、ほっとできたり、何かあった時も気づいてもらいやすい。こども食堂が大事にしているつながりは、ポケマルが生産者と消費者の間に育もうとしている「共助」の関係そのものでもあります。

「今、都市部を中心に無縁社会が広がっている。高齢の方は、話し相手がいなくて孤独であったり、認知症を患ったり。一方で、若い世代は共働きで忙しく、ストレスを抱えていたり、子どもは孤独を感じていたりする。それがDVや虐待、自殺などいろんな社会問題に通じている。いろんな問題が家庭の中に閉じ込められて、誰にも頼れないし、誰も気づいてあげられなくなっている」

「家族だけで解決するにはやっぱり限界がある。だから家庭の外に問題を出して、地域や社会全体で解決していかなきゃいけない。日常から誰かとつながっていることで、何かあったら助けてもらえるし、助けてあげられる。安心感や喜びも生まれる」

ポケマルは、こうしたつながりを地域も超えて生みだそうとしています。博之さんの著書のタイトルにもなっている「都市と地方をかきまぜる」とは、そういうことです。そして、その手段が食べものなのです。

「食べものっていうのはつながりを作りやすい。みんな、食べるってことはするからね」と博之さん。

今回、食べものだけではなく、生産者さんに生産の様子や想いを語ってもらったビデオメッセージも一緒にお届けするのは、つながりを生んでいきたいという想いがポケマルにあるからです。誰がどんなふうにつくったものなのかを知ることで、食事中の会話に花が咲くかもしれないし、自然と向き合う一次産業や生産者さんたちのこともっと知りたくなるかもしれない。生産現場に行ってみたくなるかもしれない。少しでも、楽しみや新たなつながりのきっかけになればいいな、と私たちは思っています。

一緒に「共助の社会を実現する」

この取り組みを通じて生まれたこども食堂とのネットワークや蓄積したノウハウは、今後も生かしていきたいと考えています。ポケマルとして取り組みの幅をどんどん広げていき、「共助の社会を実現する」というビジョンに向かっていきます。もちろん、ポケマルだけではなしえないことなので、生産者のみなさん、ユーザーのみなさんと一緒に進んでいけたらなと思います。

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◆ ポケットマルシェのサイト、ぜひのぞいて見てください〜👀

◆ 代表の高橋博之はこんな人です👇


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