私は何者かを
自己紹介みたいなものを書く必要がある。
62歳、女
大学の研究室で秘書をして20年あまり
家族は夫と娘、息子が一人ずつ
子どもが独立し、今は夫と二人暮らし
趣味はパン作りとパッチワーク
(というのは20年前に言っていたことです)
仕事帰りにスターバックスでエッセイを書いています
とくに面白くもない。
ふう〜ん、そうなの、って感じだ。
こういう自己紹介ではなく、私がどんな人かを書かねばならない。
ねばならなくはないのだけれど、書く必要があって、書きたいと思っている。
長い間エッセイを書いていて、今の自分がおかれた状況を客観視(俯瞰)することは、多少できると思っている。
ただそれは、何かの出来事があってのことで、机に向かって自分自身を説明しようとすると、全然出てこない。
先日知人から「書いているものは面白いんだけど、会って話す本人の方が面白い」と言われた。
そこは単純なので、言葉どおり褒められたと喜んでいる。
ただそれを文章にするって、ねぇ…。
以前から、変わってるねとか面白いねと言われることがあった。
退官した教授はユニーク人だったが、その人から面白いと言われた時は、どうとらえていいのか困惑した。
「どこがですか!?私の何が面白いんですか!?」と聞いても、ちゃんと説明してもらったことがない。
せいぜい薄ら笑いで「いや、そのまんまが」などと言われる。
いやほんっと私、つまらない人間なんだから。
長年一緒に暮らしてきた夫でさえ、たまにポロッと「育さんって、面白いね」と言う。
ま、ほとんどすれ違いで生きてきたので、会うたび新鮮かもしれないが(笑)。
書けなかったら問い詰めやすい夫の襟首つかんで、私のどこが面白いんか言ってみー!としめるか。
文章にするって、やっぱり難しい。
でも今日は、この苦しさを楽しんでみようか。
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