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心を開けるバディ

割と孤独な職種だ。

職場でプライベートなことを話すことは、あまりない。
それでもたまに、おおわが友よ!と思う出会いもある。

ここ数年は、ここまでやってきたのにマジか!?💧という状況が続いていた。

周りは雇用契約のなんやかんやで辞めていく。
しかし不思議なもので、そんな中でも思いを共有できる人が現れる。

T子は昨春、とんでもなく忙しい時にやってきた。
おまけに新しい研究者とインターンシップまで来て、私ひとりで対応するのは限界だった。

入って1ヶ月も経たないのに彼女は、後からやって来た外国人のアパートの立ち合いに行き、市役所の手続きをし、ホームセンターで照明器具まで買ってきた。

なんて出来るヤツなんだ!
今は違う仕事だけれど、次の秘書業務は彼女に決まりだなと思った。

それから1年半、随分支えられてきた。
お互い困っていることをシェアし、解決…はしないけれど乗り越えてきた。

気づけばプライベートの話もするようになっていた。

昨日ちょっとした待ち時間に、雑談をしていた彼女が言った。

「もうこの歳になったらさ、男の人に対して、髪が薄いとか、年収が多い少ないとか、そんなこと全然関係ないから」

50代半ばのご主人が、髪を気にしているらしい。

「そうだよー!😆」とお互い足をバタつかせて共感した。

「人間なんだよ」という彼女。いいやつだ。
これからもずっと付き合っていけそうな気がする。

しかし彼女が、もうムリだから来年仕事辞めるって。
オイ!後をやってくれるんじゃないのか😆

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御手洗 育/暮らしのエッセイスト
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