『ベイビー・ブローカー』
休日の午後、最近にない観客の多さに驚いた。
偶然だが、私の座った列は両側をふくめ5人ほどが女性ひとり客だ。
映画『ベイビー・ブローカー』を観てきた。
張り込みの女性刑事の「捨てるなら、産むな」で始まる。
三十数年前の私なら、そう思ったかもしれないな。
子どもを産んだ人、子どもを売る先を探す人、それを追う人、命と金が入り乱れながら旅が続く。
『万引き家族』もそうだったが、感情移入はできないと思っていたのに、ぐいぐい引き込まれていく。
本当の悪人なんていない、そんな思いになる。
悪のむこうにある、ひとつの命の尊厳、愛、やるせなさ。
号泣じゃない、気づいたら目尻に涙が…という感じの、じわじわくる感動があった。
感想を上手く書けない自分がもどかしい。
そして、ラストのテレビから流れていたニュース。
その解釈に頭を使っているうちに、映画が終わった。
えええ!もう終わりなの?
長いと言ってるレビューが信じられない。
「生まれてきてくれて、ありがとう」
とてもよかった。
もう一回、見たい。
そして、もっと深く味わいたいと思う。
終演後、出口のところで配られた絵葉書。
こんなの初めてで驚いた。
サンヒョン(ソン・ガンホ)よかったな。
いいなと思ったら応援しよう!
もしもあなたの心が動いたら、サポートいただけると嬉しいです。
書き手よし、読み手よし、noteよし、そんな三方よしのために使わせていただきます。