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『変な家』

朝刊の書籍広告に『変な家』というミステリー小説があった。

装丁には住宅の1階と2階の平面図。
見切れているのでネットで探すと、ちゃんと見える図面があった。

確かに変な家だ。
トイレやお風呂の位置が、不自然。
「これどう思う?」と、建築の仕事をしている夫にきく。
うたた寝していたのに食指が動いたようで、覗き込んできた。

私「子ども部屋への動線も位置も、おかしいよ」
夫「あー、これは子どもの存在を近所に知られたくない何かがあるね」

私「1階にもベッドルームって、ここの家族構成どうなってるの?」
夫「台所のすぐ横で、窓がないから、使用人の部屋だよ」
私「この規模の家で?」

私「台所にドアも窓もない空間があるの、怪しいよ」
夫「ダクトスペースだね。1階と2階の図面を重ねりゃわかるよ」

と、そこまであーだこーだ二人で推理していたところで、

夫「これ、図面自体がおかしいよ。ダクトスペースが2階につながらないなんて、構造的にありえんから」

夫はそう言って、急に興味を無くしたようだった。

もしかして、この作者は私と同じ、二次元でしか考えられない人?
本当にこの図面は辻褄が合っていないのか?

そして、第1章だけ見られるyoutubeで確認すると、そのダクトスペースこそがカギのようだった。
惨殺シーンがあるようなので買って読むのはやめにしたけど、少し気になっている。

建築に関するミステリーなら『ノースライト』の方が美しいかな。
小説は読んだけれど、建築家役が西島秀俊さんのドラマ観てみたいな。




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