ハレの日は退官講義
研究者の下で働いていても、ハレの場を見ることはほぼない。
退官講義が最初で最後、唯一見ることができる晴れの舞台だ。
昨日はデビット先生(仮名)の退官講義が行われた。
廊下で出会ったら必ず「やあ!元気!?」と、何かしら声をかけてくださる。
仕事でのつながりはなくても、ただひとりファーストネームで呼べる先生だ。
ロッキー山脈の見える街に生まれ育ち、研究者になるまでのお話がとても興味深く、聞いていてワクワクした。
さほど年は違わないデビット先生のお話に、人生ってあっという間だなと感じた。
学生だった子が子ども連れで来ている。
何年も前に退官された先生方や、他の大学に移られた先生もいらして、懐かしさを感じるひとときだった。
これからも研究を続けるというデビット先生。
「30年後に退官講義をするので、みんな元気に来てください」と言われるので、会場は笑いに包まれた。
今までのように会えなくなるのは寂しいけれど、まだまだ夢に向かっているというデビット先生のお話は、とても力強く、未来を思い描くメッセージだった。
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