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夫の運転する車で、母と娘、私の4人で墓参りに出かけた。 山間の墓苑にも真夏の太陽が容赦なく照りつけている。それぞれが手分けしたように手桶の水を注ぎ、花を手向け、ろうそくと線香に火を灯した。 「じいちゃん、水いっぱい飲んでね」と言う私に、「おじいちゃんビール飲めなかったの?」と娘が驚いている。父が他界して20年、当時3歳だった娘におじいちゃんの記憶はほとんどない。 墓前に手を合わせると、娘の就活や息子の進路のことなど、話したいことがたくさんあった。一言でいいから、父の言葉