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晴旅雨筆(エッセイ)

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これまでの人生で書き散らしてきたノートの切れ端をちぎれ絵のように張り付けたエッセイ。本を読み、山に登り、酒を呑み、街を歩く。
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#バカな男子

廊下でラグビー

「あー、やってたやってた、バカな男の子たちが……」シリーズでいくつか小学校時代のエピソードを書きました。 これまでのエピソードは、地域的偏りが比較的少ないものでした(豊登の「パコンパコン」は年代的偏りがありましたが)。 今回の話は少々特異なので、「やったやった共感」は少ないかもしれません。 反発係数が非常に大きなゴム製のボール《スーパーボール》が流行した時代がありました。 その少し後のこと、学校帰りにカプセルトイ(いわゆる「ガチャ」)を回したら、見たことのないものが現れ

筆箱立てて《上履き底で机上ピンポン》

アフリカ出稼ぎ娘が帰省したタイミングで、卓球場に誘い、貸卓で1時間、勝負しました。 《敵》は小学校から中学にかけて卓球部だったので、かなり余裕であしらわれましたが、途中からこちらが本気を出すと向こうもギアを上げ、結局ジジイは惨敗でしたね。 卓球は我が家の重要な家庭内スポーツのひとつで、今でも台のある温泉旅館に行くと必ず、同居人と真剣勝負!します。 《卓球》は、格闘技のように筋肉の塊りだったり、バスケやバレーボールのように巨人だったりでなくても、コツさえ覚えれば小型・非力でも

「あー、やってたやってた、バカな男の子たちが……」

小学生時代のエピソードを漏らすと、ほぼ同年齢の同居人からそう言われた話をふたつ、書きました。 プロレスへの思いは強いらしく、私同様「バカな男子」の皆さんから熱いコメントをいただきました。 でも、《豊登のパコンパコン》はさすがに古すぎるようです。これ、プールの時間にはホント、大流行したんですが……。 海パンに着替え、シャワーを浴びて現れた半裸の少年たちが、一斉にパコンパコンやり出す光景を想像してみてください。 ……バカバカしいほどに《圧巻》ですよ! 女の先生は手をパンパン

プールサイドで《豊登》

「教室後ろで4の字固め」に続く、 「ああ、やってた、やってた、── バカな男子が」シリーズ 第二弾です。 小学生の頃、プロレスラーの「推し」で一番人気はアントニオ猪木、2に豊登でした。 後に何故か国会議員になった猪木のことは知っていても、豊登を知らない人は多いかもしれません。 豊登は大相撲からプロレスに転身し、力道山亡き後、日本プロレスの2代目社長に就いた人物です。 色黒で筋肉質、1964年にデストロイヤーを破ってWWA世界ヘビー級王座を奪取したくらい強かったのですが、ギ

教室後ろで《4の字固め》(エッセイ)

たまに小学生時代の《流行》を思い出し、 「あの頃、〇〇で✖✖、よくやったなあ」 とつぶやくと、都市と田舎の違いはありますが、ほぼ同時代を生きた同居人が応じる; 「ああ、やってた、やってた、── バカな男子が」 なぜこいつは毎回毎回、形容詞「バカな」を付けなければならないのだ、と顔をしかめるところではありますが、確かにごく一部の男子はこうしたアクティビティーに参加していなかった ──「ドラえもん」でいえば、出木杉くん みたいなのがどのクラスにも2,3人いて、そいつら以外は全員