テロリストの《核》パラソル (エッセイ)
藤原伊織作「テロリストのパラソル」は、1995年に江戸川乱歩賞、翌1996年に直木賞を受賞したミステリー小説です。
私は直木賞を受賞して間もなく全文を読みました。
オール読物の直木賞受賞発表号に全文掲載されたものか、ハードカバーを買ったのかはもう憶えていません。
主人公が事件に巻き込まれていくと共に、振り返りたくない自らの過去をたどらざるを得ない ── とにかく傑作でした。
電通に勤務していた藤原伊織は、ギャンブルによる借金を返済するため、当時(おそらく今も?)最高だった賞