端緒。

 

知らないもの同士が

道で

すれ違う

 

それくらいの

瑣末な

 

それくらい

離れた

 

事象だった

 

目をとめなければ

見過ごして

 

通り過ぎ

 

そのまま

きっと

笑っていた

 

きっかけにも

ならないような

小さなもの

 

どこに

眠っていたのか

 

どこで

生まれたのか

 

どうして

 

ここにあるのか

 

不明。

 

不定。

 

辿れないほど

遠くへ

来たわけではない

 

それでも

 

わかるようで

わからない

 

捉えられそうで

届きもしない

 

とても瑣末な

ことだったはず

 

つまらないことの

積み重ねで

 

忘れることと

見つけることの

繰り返しで

 

生は

構成され

 

繰り返しの中で

突然

 

知らぬ間に

積もったものを

見つける

 

ただ

それだけのこと


きっと

それだけのこと

 

【蛇足】2020.12.31

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