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【ライターの仕事】とびらを開く~よーし・えんぐみcafé-sendai~

2022年5月30日付河北新報夕刊に、取材記事を書きました。
毎週月曜日に掲載されている、宮城県内の市民団体・NPOの活動を紹介するコーナーです。過去記事になりますが、アーカイブです。

ーNPOの輪ー
私たちの周りでは、たくさんの市民団体・NPOが地域課題の解決などを目指して活動しています。「認定NPO法人杜の伝言板ゆるる」と「NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター」が交代で担当し、さまざまな団体の活動や地域課題について伝えていきます。

河北新報ONLINE

家族カタチは、家族の数だけある


特別養子縁組について、気軽に話しをしてみませんか。こんな呼びかけのもと、任意団体「よーし・えんぐみcafe-sendai」が主催するイベントが仙台市内で開催されました。特別養子縁組をしたいと思っている方、養親になった方、子どもと接する仕事に携わっている方など、さまざまな立場の方々が参加しました。

特別養子縁組は、なんらかの事情で生みの親と暮らすことができない子どもと、子どもを迎えたいと望む夫婦を結びつけ、法律上も実の親子とする制度。現在、日本で4万5千人いるとされる社会的養護下の子どもの多くは、児童養護施設などで暮らしていますが、それを家庭同様の環境で養育していこうという動きが進んでいます。

代表の佐々木啓子さん自身、不妊治療を経て三人の子どもを特別養子縁組で家族に迎えています。夫婦で思いを一致させ迎えた子どもたちは、愛おしくかけがえのない存在となりました。ただ、養子縁組は子どもを育てたいと望む親の制度ではなく、子どもが幸せになるための制度だという理解が大事だと言います。

参加者同士の話の中から、課題も見えてきました。縁組は公的な児童相談所や民間養子あっせん団体を通して行われますが、地域差、団体差が生じてしまうこと。年齢に応じた子どもへの事実告知や子ども自身のルーツ探し、地域や学校との関係などの迷いや悩みに対して、特別養子縁組が成立した後の支援がほとんどないこと。

その解決のためにも広く一般の方々に特別養子縁組家族思いを伝え、理解してもらえる環境づくりと、当事者家族のピアサポートに力を入れて活動を展開しています。「血のつながりだけでない家族のカタチがあることを、当たり前のこととして知っている仙台をつくりたい」。今後は、男親の立場からの思いや、養子となった子どもの思いなども分かち合える場づくりをしていきたいと考えています。

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私の入稿原稿は、河北の担当記者が校正し、整理部で見出しや写真、キャプションを整えて掲載されています。新聞紙面掲載記事は、河北新報ONLINEからどうぞ。(見出しの付け方、ビフォーアフターをご覧ください)

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(ウチソト編集室ライター葛西淳子)

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