陣痛の痛みをなるべく分かりやすく書き残しておきたい
今回の出産直後、これはぜひ書いておこうと思ったこと。
それが陣痛について。
第1子出産後、
「実際どんだけ痛いの?」
「スイカを鼻の穴から出すかんじってホント?」
みたいなことをよく聞かれたんだけど、”出産の痛みは忘れていくようにできている”というがまさにで、なんだかリアルな答えができないままだったで、忘れないうちに書き記しておければ、と。
(といいつつ、2か月たったのでさっそく薄れていってますが)
※出産を控えた方を過剰にビビらせようとか、自然出産したママって偉いんだよといばりたいわけでもなく、単純に体験しないとわからないことをわかりやすく説明したいというのが主旨ですので誤解なきよう…。
※あくまで2度とも破水からのスピード出産だった私の経験をもとにしているので、個人差はもちろんあるとはおもいます。
まずは陣痛の基本を理解。
・出産に向けて徐々にお腹・腰・お尻あたりの痛みがましていく
・10秒程度の痛みがあって、またやわらぐの繰り返し。
・痛みの頻度が最初は10分間隔くらい、その後5分、2分、1分と縮まる
・初産だと大体10時間くらいかけて痛みが進む。
痛みのレベルを5段階にわけて説明します。
level1:「生理痛/軽い下痢かな?」レベル
きゅーとお腹が痛むけど、顔をしかめたり、声を出さなくても我慢できる。
女性であれば生理痛のイメージ、男性であればちょっと下痢かな?と思うくらいの痛みがイメージ近い。
<大体10分間隔>
level2:「あぁ下痢だ!」レベル
ぎゅーとお腹が痛む、いわゆる下痢痛のイメージ。「イテテテ」とか「っつー」とか声が少しでちゃう。でも10秒ならまぁ耐えられる。
<大体5分間隔>
level3:「やばめの胃腸炎かも」レベル
ちょっとこれは普通の下痢じゃなくて、胃腸炎とかノロとかそういうやばめのやつだわ…と思う痛み。「うぅ、イテテ」と目をつぶったり、かかんだりしてしまう。病院いって薬もらおうと思うレベル。
<大体4分間隔>
このあたりまでは経験したことのある痛みなので、精神的にも余裕がある。
level4:「緊急受診しなきゃ!」レベル
痛みがお腹から腰のほうまで広がり、「これは異常事態だ。救急外来にいったほうがいいわ」と思うレベル。痛みを耐えるのに力が入ってしまい、汗もでてくる。「今すぐ痛み止めをうってください」という気持ちだが、助産師さんには「いい痛みついてきたねー!」と褒められる。(いい痛みってなんじゃ?)
<大体3分間隔>
きつくなってくるが、ここも息をふーっと吐いていればなんとか乗り越えられる。が、何度も続くと結構体力奪われる。
level5:「救急車を呼んで!」レベル
さらに痛みは強くなり、お尻のほうまで広がり、痛すぎて冷静さを失うレベル。息を吐くのも忘れてしまう。痛すぎてどうしていいか分からない。「もう救急車を呼んでください!」と言いたいが、うまく話せない。(し、そもそもここは病院です。)
次の痛みを待つ間、それがやってくるのが本当に嫌で、怖い…
<大体2-3分間隔>
「さすがに陣痛ってやべーな」と思うこの段階から、まだ痛くなるの?と想像を超えたlevel6に突入する。(5段階じゃないんかい!)
level6:「幽体離脱したい…」レベル
もう痛すぎるし、耐えられない…と狂ってきて、「私もうこの身体を捨てたい!」と思うレベル。目を開けてるのつらい、周りの声もよく入ってこない、もう存在していることが辛い、幽体離脱したい。呼吸もだいぶ荒くなる。
便をふんばりたいような気配(いわゆるいきみたい感じ)がしてくるけど、「もうちょっと耐えましょう。いきみ逃がしましょう。」という声が聞こえてくる。(いや、聞こえた気がしたが、気のせいかもしれない、というほどのパニックっぷり)
<大体1-2分間隔>
ここで医師が登場し出口を広げるためにチョキンと切開をするケースが多いですが、陣痛が痛すぎるので、その切開の痛みは「ツーン」「イテっ」くらいでスルーできますw
そして「次の痛みの波でいきんでいいよ!」といわれたら、「え、いいの?」と、やっと出産できるという流れでございます。
スイカの例えで誤解が生まれがちですが、最後に赤ちゃんを出す瞬間の痛みが辛いのではなく、そこまでに痛い陣痛(特にレベル4以降)を耐えてやりすごすのが辛いのです。
そう、なにもできることはなく、増していく痛みにただ耐え続けることが辛いのです。下痢や胃腸炎なら出すもの出せば少し和らぐし、点滴もしてもらえるけど、痛みが増すのをただ待つしかないのです。
私の場合は、初産でも6時間半だったので、全部1時間くらいでスムーズにレベルを移行できたのですが、それがどこかで停滞してしまうと、体力と気力が奪われていって辛いと思います。
【出産は全治一か月のケガみたいなもん】という表現をどこかで読んで妙に納得しましたが、たしかに”骨が一度開く”って思うと、やばい事故だなって思えてきますよね(汗
でも、やはり痛みだけを描写するのはよくないので、これから出産という方のために、わたしなりの対処法2つを書いておきますね。
・赤ちゃんがでてこようとして頭でズンズン押してるイメージを浮かべるとちょっと許せる。
・後半は深呼吸は結構むずかしいので、「はぁ~」と溜め息をつくかんじにすると、息を吐きやすい。
そして、もう1つの勘違い。
出産したら痛みはおしまいかと思いきや…後陣痛とよばれる痛みや、傷の痛み、腰の痛み、全身筋肉痛…と歩くのも辛い、やはり全治1か月なんです。しかも、そのボロボロの身体で24時間体制の新生児の世話が始まるという過酷な状況。
「かわいい!」→「眠い…」→「かわいい!」→「眠い…」そんな忙しい日々を過ごしているうちに、すっかり陣痛の痛みを忘れていくというカラクリなのです。
以上、少しでも皆さんの不安解消に役立つなら嬉しいです。そして、読んでくれた皆さんの安産を祈願しております^^!
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