【10秒で読める小説】ラブストーリーは突然に?

「妻子が出て行っちゃいましてね」
たまたま乗ったタクシーで運転手が身の上話を始めた。

「また出会いがありますよ、恋は突然始まるから」俺は適当に答える。
ふとミラー越しに運転手の哀しい瞳とぶつかった。ドキッ。
運転手は俺を見詰めたまま呟く。
「トゥクトゥーン♪」

「いや強引に恋を始めようとしないで?」

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