安全運転1:憧れの原チャリ

どーも、速度30km/h出せなかった奴です。

というわけで、高校生になるとこれまでと大きく世界が変わっていく。
バイトを始めたり、みんなでワイワイと外食したり、彼女ができる奴がいたり、チャリンコ以外の乗り物をゲットして行動範囲が広がったり…などである。

初めて原付に乗ったのは、家に遊びにきた友達に借りた時。
実家で徹マンをしてた夜中に、友達が途中で帰るだかコンビニ行くだかで外に出るとなり、「ちょっと乗ってみたい」とお願いした。

友達からは「右のハンドルをくいっとやるんだよ」と教えてもらい、説明通りにくいっとやったところ、アウンッという音と共に前輪が持ち上がりウイリーのようになった。
原付がほぼ垂直に立ち、ナンバープレートがちょっと折れ曲がるくらいだった。
(クララが立たないハイジも、ぜひクララの右側をくいっとやっていただければと思う。)

この間1秒にも満たないが、全てがスローリーかつ、俯瞰で見ているような感覚になり、今でもしかと覚えている。

「もうちょい少しずつやるんだよ」と笑われたが、おれは「ごめーん!マジごめーん」と謝り倒し、原付を返した。
この時「もう原付なんて乗らないよ絶対」とは思わなくて、めちゃくちゃワクワクした。
自分の"くいっ"でこんなになるんかというのに感動して、自分も無性に欲しくなったのである。

当時コンビニで最低時給をもらいながらバイトをしていて、よっしゃ原付買うぜ!と金を貯めることにしたのである。
このようなシンプルな行動原理が俗っぽくて非常に良い。

一方、別の高校に行った中学時代の友達ともアホみたいにつるんでいて、その友達と3人で原付の免許を取りに行こうという話になった。
1人が学科試験のテキストを買い、みんなで回し読みしながら真面目に勉強した。

受ける時は一緒だぜ!と約束し、しばらくして「〇〇日に行こう」と日取りも決まった。

事前に予約するかなんかで電話したところ、「枠は残り2つです」との回答。
いきなりの試練。
会場に辿り着くまでに落とされるなんてハンター試験かよ。

恨みっこなしのジャンケンで決めようぜ!とジャンケンしたところ、案の定負けた。
恨み節しか出ないし、「落ちたら一緒に2回目受けようぜ(頼むから落ちてくれやマジで)」と嗚咽混じりに言ってやった。

そして、皆さんのご想像の通り、友達2人は一発で合格した。
この時点でおれのやる気は3%以下である。

さらには1つ下の弟が遠めの学校に進学することが決まり、先に原付を購入してしまった。
そのため、おれのやる気は0を下回り、完全に原付への興味を失った。
大抵弟が介入してくると兄はやる気がなくなるモノで、そんなこんなの経緯で原付免許を取る機会を逸したのである。

そして高校卒業まで免許とは無縁の生活(=チャリンコ生活)を過ごすことになる。
どうしたらチャリンコで快適にニケツできるかを中学〜高校の6年間考え続けるのであった。
実に微笑ましい。

つづく?

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