8月16日(火) ソーシャルPM研究会ミニオリエンテーション開催報告

こんにちは ソーシャルPM研究会 ブログ運営担当の鬼塚です。

今回は8月16日(火)19:00-22:00までオンラインで実施した研究会メンバー向けミニオリエンテーションの様子をご報告します。

ありがたいことに、当研究会の活動に興味を持って新規入会いただく方が継続的にいらっしゃいます。そのため入会して間もない方が研究会に理解を深め、これからのご自身の活動の参考にしてもらうため、現状や各ワーキンググループ(以下、WG)活動の紹介などを「ミニオリエンテーション(時間が1時間強なので“ミニ”と呼んでいます。)」として開催しました。

冒頭に代表の大久保さんから、研究会の設立から今までの活動経過とこれからへ向けて以下のような話がされました。

PMI日本支部の有志メンバーによる東日本大震災の復興支援プロジェクトをきっかけとして2014年に発足した当研究会は、その活動の経緯から、

3年毎に

第1期      現場体験期(2011~13年)
第2期      研究開発期(2014~16年)
第3期      普及期(2017~2019年)    

と位置づけがされてきました。

そして今年を含む第4期が2020~2022年です。

PMBOK®も設立当初の第4版から第7版へと改定を重ね、その間「ステークホルダーマネジメント」「アジャイルマネジメント」などの分野が追加され、外部環境も変化し研究会のメンバー入れ替わりが生じています。
その中で、「ソーシャル・プロジェクトマネジメント(以下ソーシャルPM)とは何か」ということを考えながら、積み上げてきたものを見直し、変化に対応する「試行期」と位置づけ、各WGが試行した上で、来年以降ソーシャルPMを浸透させるためにどうしたらいいかを皆で考えていきたい、という提言でした。

続いて、各WGのリーダーよりWGの概要と現在の取り組みについて紹介がされました。

各取り組みを簡単に紹介すると、

  • WG1(事例調査)
    今年のPMI日本フォーラムでは行政やNPOによる「デジタルディバイド」という社会課題への取り組みに対する調査を発表し、現在は「ソーシャルキャピタルについてWell Being の観点から情報収集・分類する」調査に取り組んでいます。年末に成果の発表予定です。

  • WG2(手法開発)
    当研究会の活動の軸となるソーシャルPM手法を開発しワークショップを実施してきましたが、外部環境やPMBOK®が変わっていく中で、今年からは全面見直しをおこない、現場に出向きその有効性を検証するグループを今秋立ちあげる予定です。リーダーと一緒にリードしてくれるメンバーを募集中です。

  • WG3(コミュニティマネジメント)
    コミュニティの成長を促す活動をリードしています。このブログや今回のオリエンテーションの運営のほか、コミュニティキャピタル診断結果のPDCA確立など、「強くあたたかい」組織としてあり続けるための取り組みを継続していきます。

  • WG4(実践活動)
    ソーシャル・プロジェクトマネジメントの実践のグループです。すでに実行している大学への寄付講座のほか、昨年から今年にかけて行った英語でのソーシャルPM手法の講義・ワークショップをブラッシュアップし普及していく予定です。また個人の社会活動で得られた知見をこの研究会にフィードバックしていくことにも取り組んでいきます。

  • PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)
    研究会のロジックモデル、ベネフィッリストやPMI日本フォーラム発表のとりまとめ、定例会議のロジ関連を行っています。研究会全体を見渡す活動ですのでメンバーの強化をしていきます。

入会まもないメンバーからは「どのくらいの活動時間が必要か」などの質問が出ました。当研究会の活動は全員ボランティアであり、時間が許し無理のない範囲で関わることができること、WG個別の活動のほか興味を持った活動があればそれ以外の活動・イベントにも関わることもできる自由さがあることも加えて説明されました。

研究会全体でも年度の途中で振り返り、方向性を共有する良い機会にもなりました。

このあとは、エッセンシャル・ワークショップとして、2人のメンバーの方からご自身が関わったプロジェクトの貴重な体験を発表いただきました。

まず研究会入会1年のSさんから今年2~4月にプロボノ支援団体を通じて取り組んだ「初プロボノ体験記」です。参加したのは、障害を持つお子さんのお母さん達が中心となりイベントを主催するNPOで、収益化の課題を解決するプロジェクトです。
短時間でチームを組成しミーティングを重ねていく中で、Sさんは当研究会のソーシャルPM手法のロジックモデルやリーンキャンパスなどのツールを提案し、団体に使ってもらい、プロジェクトをリードしていただきました。ソーシャルPM手法のツールの実際の現場での適用は研究会にとても参考になりました。

そしてもうおひとり、海外建設プロジェクトで設計部門のPMを務めていらしたIさんから、アフリカでのインフラプロジェクトの体験を現地の写真を豊富に語っていただきました。
PMIではPMBOK®建設拡張版の日本語翻訳版も昨年発刊されています。PMI日本支部の会員はほとんどがIT系プロジェクト関係者であるため、QCDのリスクに加えて国際間では契約管理、設計関連図書等の文書管理が大切である、という現場の経験に基づいた建設拡張版の知識エリアのお話は新鮮でした。

最後は短時間でしたが、ブレークアウトルームに別れて和やかに懇親会を実施して散会となりました。

今年前半はどのWGもPMI日本フォーラムの発表準備に追われてしまいましたが、今後しばらくはじっくり本来の活動に取り組めるものと思います。

当研究会の活動にご興味を持たれた方は是非ご連絡をください。

以上

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