ひさしぶりのおっさんずラブは

昨日、劇場版おっさんずラブを仕事帰りに観に行った。
先週の水曜日に続き2度目である。
通常価格で1回観るよりレディースディに2回観る方を選択。
民と称される方々の様に「貢ぐ」という感覚はゼロである。
50代後半で激務をリタイアーし大学の友人と10代回帰を果たし、
エドガー・アラン・.ジルベールにうつつを抜かしていた脳状態に久々に
戻り、数十年封印していた扉を開いた私におっさんずラブは
鴨葱の様な存在、いや、私が鴨葱だったのかもしれない。
昨年の今頃はダイエットせずに5kg痩せるほど患っていた。
しかし、人は飽きる生き物。特に私は非常に飽きっぽい性格。
秋風が吹く頃には記憶の片隅となり、
ちょうどその頃、同じく10代にはまっていたQueenのフレディの
映画が公開された事も有るが、田中圭氏の露出と反比例に気持ちが
冷めていき、冬にはほぼ消滅していた。
なので、この夏の映画公開も最初は全く観たいと思わなかった。
短期間で撮影し一般受けする様なドタバタエンタになっている事は
想定できていた。私が望むのは「昨日何食べた」の様な日常であり、
爆弾も国家プロジェクトも求めてはいない。まあ、日常生活を
描くだけでは集客は見込めないと考えるのも当然ではある。
しかし、あれだけテレビで宣伝され、春牧に「観てね~~」と言われると
観に行かずにはいられない。で、10代回帰中の仲間と鑑賞。
1回目の感想は「やっぱりな~」であり、友人も同様の感想であった。
彼女は牧君の10万の時計を購入する程の正統派民であったが、同じ感想である。
しかし、昨日2回目を観終わり少し感想が変わった。何が変わったかと
いうと、1度観たので私の観るべきポイントを絞るスキル?が向上したため、二人の人間関係のみに集中して観る事ができたのである。
つまり、私にとってどうでもいいシーンはカットし、観たいシーンのみに自己編集し楽しむ事ができた。
結果30分位に編集されてしまったが、それでも観終わった後は
「楽しい気分」になれた。
そう。おっさんずラブは芸術性も無く、社会性も無く、政治的な訴えも
皆無であるが、観終わった後に「人を好きになるって良いわね~」と縁側で
猫を膝にのせてポカポカと小春日和の中うたた寝するような、ほのぼのとした気分に包まれる。
今の時代、なかなかこういう気持ちにはなれない。
来週もまた観に行ってしまうかもしれない。
次は15分に編集してしまうかもしれないが。

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