#48 「あなたのプロダクトの唯一無二の価値はなんですか?」

今回は、 「あなたのプロダクトの唯一無二の価値はなんですか?」というテーマで「自社プロダクトの圧倒的な提供価値」がわからないなら、まずはその特定だけをやれというお話しました。


プロダクトの価値を語れますか?

はち :はい、今日はですね、価値の話をしたいんですよ。ジョンさんは「自社のどこの会社にも負けない価値を語れ」って言われたら語れますか?

ジョン:自社のって言われると、正直難しいかもしれないですね。自分の担当してる、だったら。

はち :ああ、いいと思います。それでも全然いい。

ジョン:自分の担当してるっていう文脈で言うと、そこは語れますね。

はち :うん。じゃあ今聞いてくださってる方も語れる方は挙手していただいていいですか?うん。なるほど。三割ぐらいですね。聞いてる時間も場所も違うから、そんなカウントできねえよって話。はい。という僕の好きなボケをかましました。笑

プロダクトの圧倒的な価値を特定しよう

はち :ところで、今日はですね、僕が技術顧問としてプロダクトの顧問として支援している会社さんにこの間お話ししたことなんですけど、いろんな打ち手とかいろんな方法とか思いつくんだけど、これ語れますか?って話をしたんですよ。そしたら、「ぐぬぬ」ってなったですね。なので、僕が間違いなく皆さんにお勧めしたいプロダクトの第一歩は、これができないので、まずこれを作りましょうというところ。自社のプロダクトの圧倒的な提供価値をまず特定します、その特定を何よりも先にやってほしいっていう。で、ないんだったら、それを作ることを何よりも先にやってほしいっていう。これです。

なぜならこれが決まってないと、全ての戦略戦術施策がぶれる。打ったところで競合に負ける。なので、なんとなく納得感がなく、社内でも揉める。その納得感を持ってないものを、さらにKPIに分割したり、プロダクトを作るものを作ったり、マーケティングの施策にしてきたら、もうさあ大変ですよ。みんなから「これ何で作るんですか?」とか、「何の意味があるんですか」とか「これ、あそこがやってませんか?うちがやる必要あるんですか?」って話になるわけですよね。なので、これを作る。なければ作るっていう感じですね。これがいわゆるPMFかもしれないですけどね。これがこれが自他共に認められる状態っていうのが。

ジョン:ああ、確かにね。自他ともに、確かに。

はち :ただ、自他共に認めるっていうところで、いわゆるお客さんとか市場に認めてもらうためには、まず自分が信じて見つけなきゃいけないわけじゃないですか。だからそこだよねっていう気がしていて。これどういう文脈で話してたかっていうと、アドバイザーとして入ってた時に、今期はこういう施策をしようと思ってますみたいな。で、それがチームに行っても納得感がなくて、エンジニアから「これ何で作るんですか?」って言われちゃうんですよみたいな。あるよね、みたいな。じゃあ、それ単純に何で作るんですか?って言われた時、どう説明してるんですか?っていうと、「お客さんが求めてて競合ができてて、うちができないから」とか。でもじゃあ、競合ができてて、うちができてないんだったら、それで競合に追いついたとて、いわゆる例えばゼロ対マイナス五がゼロ対ゼロになるわけだから、うちが選んでもらえる可能性って上がるんですか?っていう話をしたんですね。そしたら「ああ、はて、たしかに」みたいな。だったら、そのマイナス五をゼロにするものよりも、敵が持ってないマイナス五をプラス五十にするもの、うちじゃなきゃできない強みっていう方を伸ばした方がインパクトを大きくないですか?っていう話をしたら「そうですね。でもそれなんですか?」みたいな。そうだよね、分かる。その気持ち。

それってじゃあ、どこを見てれば見つかるんですか?って話をしてて。それは僕、簡単だと思う。簡単というか、シンプルだと思ってて。今、自分の会社のこの自分のプロダクトを一番愛して押してくれてる人がどこを押してくれてんのかじゃない?っていう気がしてるんですよね。いわゆるロイヤルカスタマーたちが他のものを比べた上で自分たちを選んでくれている唯一無二のポイント。いわゆる、バリュープロポジションか、みたいなところだと思っていて、それは自分たちで見つけることができればマストですけど、マストっていうかベストですけど、できなかったとしても、ユーザーさんが自分たちで詳しい場合があってっていうのは、競合を比較した上でそれを選んでるんだったら。だからそこを聞きゃいいじゃんっていう確か話をこないだしたのがきっかけでした。

独占できているか

で、これこの社内でも話があったんですけど、ティール組織でおなじみピーターティールさんという投資家の方がゼロ・トゥ・ワンっていう本で書いてることを要約すると、競合に勝とうとするな、独占しろっていう話なんですよ。それは市場を独占して独占禁止法に引っかかるということは何も言ってなくて、ずるいカルテルを組むっていう話ではなくて、どんなちっちゃい領域でもいいから、この領域においては、我々が全部取ってるぞっていうところをちっちゃくてもいいから作っていく。で、そっからこう横展開していく。前回、前々回とかに言っていた一個の将棋のマスで見た時に一個の事業を取って、そっから同じ課題を持っている。別業界に横展開するのもありだし。そっから同じお客さんの前工程か後ろ工程に行くのもありだけど、とにかく絶対に勝てる一マスを裏返せっていうのはところだと思っていて。それは何でかっていうと、それが市場を取る第一歩だし、そこが超ちっちゃくてもめちゃくちゃブルーオーシャンだからっていう感じです。で、それをやるためにはプロダクトに話を戻すと。じゃあプロダクトの圧倒的な提供価値は何ですか?っていうのを答えることがマストだと思うんですよ。という割とこう、プロダクトかつ事業の結構いい話をした気がするんだよな。

ジョン:結構あれですよね。そのバリュープロポジションとか、そういうのを作ってるサービスのプロダクトマネージャーも結構いると思うんですけど、その自信確度なんだろう。これは正しいって思えるかどうかって、どこがあるんですかね。

はち :独占できてるかじゃないですか。

ジョン:どんなちっちゃくてもプロダクトの圧倒的な提供価値はこれだっていうのが、さっき言ってたように、その独占できてたら多分それは正しい。だから逆にこれだって言ってるけど、ずれてるなって気付くのも気づく指標もそこなんですかね

はち :そうですね。気付く指標は裏を返すと独占できてない。もっと言うと自分たちはこれだって言ったけど、お客さん別にそれはそんなんでもないみたいな選ぶポイントにキーポイントになってないとかじゃないですか?実際、さっきの話でロイヤルカスタマーが欲しがった理由とずれてるって時なんじゃないですか。

ジョン:そうなんですよね。結構影響価値これだってぶれることってぶれるというか、弱いことって結構あるかなと思っていて。やっぱそういう時って本当に開発がぶれるんですよね。

はち :そうなんすよ。

ジョン:作っても作っても使われないみたいな。

はち :うん。しかもそこで無駄なコミュニケーションがいっぱい無駄なというか、バチっと決まってれば反論が起きないとこで反論が起きるので、コミュニケーションコスト上がるんですよね。

ロイヤルカスタマーに話を聞く

ジョン:はい、そうですよね、ここは。でもあれですよね。難しいけど、難しいところでもありますよね。そのシンプルだけど難しい。ロイヤルカスタマーがなんで選んでくれてるのかっていうのをを特定するのって言ってることは分かるけど、なかなかそれを特定するのって、実は難しかったりしますよ。

はち :でも難しく考えすぎてるところもあるかもしれないですね。これやることってもう一つで、ロイヤルカスタマーに話を聞くだけっちゃだけなんですよね。で、それをせっかく聞くんだから、他のセグメントも聞いてみようとしちゃってロイヤルカスタマーとロイヤルじゃないカスタマー聞いて同じな重みで話を比べると、多数決になっていき、ロイヤルカスタマーが言ってたことじゃなくて、アーリーなお客さんが十社行ってたことの方が大事に見えちゃってぶれる。意外にこれシンプルな気がするね。

ジョン:ちなみにはちさんは、その自社プロダクトの圧倒的な提供価値って、ワンコンセプトとかでまとめてたりするんですか?プロポジションとかそういうのでまとめてる?

はち :まとめてるはいないけど、これですって聞かれたら言うって感じですね。例えば、うちで言うと、ビジネス映像メディアっていうものをやっていて。で、それで僕らのプロダクトっていうところがあるんで、僕、よく聞かれるんですけど、今の段階においては、僕らの圧倒的な価値は自分たちの中にいる優れたMC人ですっていう。で、その人たちが喋っているコンテンツがさらに側としてあって、コンテンツが強くて、そのコンテンツをさらに側としてプロダクトがあるっていうのが現状なんで。プロダクトとしての強みはぶっちゃけコンテンツめちゃくちゃ引っ張れてていて、コンテンツの強みは、その圧倒的なMC人によるものだったりするんですよ。今はただ、この圧倒的な提供価値って、最初は一個でも複数になってるはずで。だからそれが例えばコンテンツ、そのMCが別の人でも強くなるコンテンツが生まれてくるようにもしているし、あとはコンテンツによらずにプロダクトによる強みとかも読もうとしているしで、それは今現状あるものと、これがあればプロテクターと敵提供価値になるっていうものを見えてれば、それを作ればいいだけの話。なんでま未来これが。例えば一年後はこれが強みになっています。プロダクトのっていうのも言えるって感じです。

ジョン:なるほど。それ、いいですね。コアが固まってて、で、それをちゃんと体系的に説明できるっていうのは、やっぱ大事ですよね。

はち :ですね。だからもう、ついついこう迷ったらいろんな手打っちゃうんですけども、シンプルにロイヤルカスタマーに聞いて、それを、自分たちの価値に言葉を磨き上げるっていう、ま、それだけをやろうっていう感じです。

ジョン:話を聞きに行きましょう。

はち :はい。皆さん、冬休みの宿題だぞ!

ジョン:冬休み?w

はち :ロイヤルカスタマーも冬休みしてるな。はい!というわけで、最後の最後に適当な話をする。

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キャスト

  • MC

    • はち (PIVOT株式会社 プロダクトマネージャー)
      https://twitter.com/PassionateHachi

    • ジョン (とある上場スタートアップ プロダクトマネージャー)
      https://twitter.com/john_tk120

  • スタッフ

    • 「PMのネタ帳」コミュニティーメンバー

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