複数社混成プロジェクトにおける開発リスクの回避

(プロマネ亭コラム#10)
*複数社担当開発における主なリスクには下記のようなものがあります。
□ 仕様の理解が相互に異なったためにおこるデグレや実装漏れなど。
□ 同一モジュール製造に複数社がかかわった場合、1社の開発遅延がロードブロックとなり、他社が製造開始できないこと。
□1社の不具合によってテストが進捗できないこと。
□複数社におけるベースソース部改修の同期がとれず正式版のビルドができないために結合・総合テストが開始できないこと。

*オフショア会社に関するリスクおよび注意点は次の通りです。
□ 意思の疎通が取りにくく、時間がかかること。
□ 修正対応が遅いこと。
□ 仕様に記述されていないことは質問もしてこないし、製造されることもない。
□ 日本語仕様の解釈能力が低いこと。ただし日本語仕様書自体の品質も悪いこと。

 これらのリスクを解消するためには、週一回程度の定例会議だけでは不十分であり、自社のチーム内では日次の短時間情報共有会議を毎日実行し、日々の進捗の確認、全ての問題・課題の解消、情報共有を毎日実行する必要があり、ベンダーおよび他社とのコミュニケーションも密接に行う必要があります。 さらにベンダー側においては必ず複数社に対する統合管理の実施が必須であり、下記の役割の実行が不可欠になります。
【プロジェクト統合管理の役割】
□ 関係各社における進捗の相互調整
□ 関係各社における問題・課題の相互調整
□ 関係各社間の情報共有
□ 関係各社間の協力体制および共通開発ルールの確立
□ 開発仕様の早期提示

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