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事務作業 (56)

事務作業をする度に、胸の奥から燃えたぎるぬるめのマグマみたいなものがふつふつとと沸き上がり、体中が震える。やがてそのぬるめのマグマは頭のてっぺんまで登っていき、思考回路を完全にシャットダウンして、心すら覆ってしまう。ただPCの前で指を動かして、文字や数字を打ち込む人形が出来上がるのだ。やがてぬるめのマグマはどんどん冷えて、徐々に体力を奪っていく。額の肉の文字がゆっくりと消えていくのだ。
つまり、何が言いたいかというと、筆者は現在、事務作業が終わり、大変に疲れているということだ。

いつからこんなに事務が苦手になったのだろう。いや、考えてみれば子供の頃から算数は苦手だし、黒板をノートに写すのも得意ではなかった。算数が苦手なら国語はどうだったのかと聞かれると、何故かそこそこ得意だった記憶がある。漢字以外は大して勉強しなくてもどうにかなったような。ギャグ漫画をよく読んでいたからだろうか。

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この連載は±3落語会事務局のウェブサイトにて掲載されているものです。 https://pm3rakugo.jimdofree.com