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2020 立川談吉年末放談②

昨年度、師走もピークに差し掛かるころ掲載させていただきました
立川談吉さんの一年を振り返る年末放談。
今年もやろうということになりまして、
zoomを利用したリモートでお話を聞くこととなりました。

皆様におかれましても大変な一年であったであろうと想像できる2020年。
談吉さんにとってはどんな一年だったのでしょうか。
本日は第2回目、話はゆるくはじまります。
聞き手は昨夜に引き続き±3落語会事務局の八百枝です。

新作を作るなら、まず古典から

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談吉:この前の独演会の時に友達に「太ったね」と言われて、そっかぁと思って困ってますね。

— 運動しましょう。ラジオ体操とか。

談吉:そんなに早く起きたくないです。

— ラジオ体操はYouTubeでもありますから。

談吉:なるべく炭水化物を減らそうかと。

— また手軽に痩せたい方々が言いそうなことを…(笑)

談吉:昼にパスタを食べすぎていたんですね。昼のパスタ、夜のパスタ。
やっぱりパスタがよくない!コロナ禍は太らなかったんですよ、太ってたまるか!というのがありましたから。冬だからですかね。

— …さて、コロナ禍、気をつけていたことなどありますか?

談吉:ないですね。よく食べてましたね。夏だったから太らなかったのかな、単純に暑かったから。太りそうになったら炭水化物を抜くんです。ご飯をおかわりしないとか…。

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— ここ数年、新作の談吉さんがにわかに脚光を浴び始めておられますが、今年作った新作についてお聞きしたいのですが。そんなに新作に重きをおいているのか?ちょっとお聞きしたく…。

談吉:今年はすごく古典に重点を置いたんですよ!(笑)
新作は今年2本作りましたけど、新作って、新作のみでいくぞって決めているならいいですけど、そうじゃないとしたら新作ばっか作っててよっぽどじゃないかぎり上手くなれないんですよ。よっぽどじゃない限りですよ。別にそれでも高座数が多ければ問題なく上達は出来るんですけれど、新しいことに気付くのはむしろ新作ではなく、古典じゃないかなと思ってはいます。技術的な面においてですよ?で古典でこれが使えるなら新作でこういう形も出来るだろうとか、ということになるので、古典に重きを置いたほうが私の場合はいい新作が作れそうだなと思いましたね。「とり」「竹とんぼ」という、良い新作を二本も作りましたよ。一年で二本は少ないけど(笑)。古典に重きを置いたから、ね。今年、コロナがなければ、新作の会をやろうとは思っていたんですよ。やらないと作らないから。古典に重きを置きながら、新作の会をちょこちょこっとやっていこうかなとは思っていました。でも、そうはいかなかったんですけどね。

— 新作の会しかり、コロナで思ったように舞台に立てなかったじゃないですか。そこでのジレンマみたいなものはなかったんですか?

談吉:…まったく無いですね。そこがあの…弱点ですね、私のね。しかし長所でもあると思うんですね。

— (笑)

談吉:焦りとかなかったんですね。別に。「〇〇で落語会ができない!」というのは、どこかからいただいた仕事でそういうのだったら辛いですよ、当然ね。でも自分でやろうとしている会がまだ決まってもいないものが出来ないっていうのはなんとも思わないです。決まってないんですから。日にち・会場も抑えてしっかり決まっていたのに「出来ないのか」というのはガックリくるとは思うんですけど。

コロナ禍の「談吉百席」  、そして今後の展望 

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— しかし4月の談吉百席は中止になりましたよね。その時の気持ちはどうだったのですか?

談吉:まぁ仕方がないですよね。世の中がそうなってるんだから、世の中みんなお休みじゃないですか。うん、じゃあ、休もう、ってなりましたね。

— (笑)

談吉: (笑)大手振って休めるじゃないですか。でもですね、ちょこちょこっと志ら乃兄さんや談慶師匠が(配信ライブ・興行等に)呼んでくれたりしていたから定期的に落語が出来ている環境ではあったので、いっぱいではなかったけれどそんなに苦ではなかったですね。

— では案外フラット、に焦りも感じることもなく過ごしていたのですね。

談吉:そうですね、焦りはゼロですね。

— ゼロ?

談吉:(笑)ゼロでした。むしろ今、焦りがありますね。予定されていた来年の仕事がなくなったりしているので、もうちょっと自主興行を増やそうかな、とか思ってますかね。それだと責任は自分だしなというところもあります。談吉百席(談吉さんの主軸となる独演会)の会場を変えようというのは考えていて、今の会場は以前使っていた会場より狭くなっていた上に、人数制限をかけているので、とてもお客様を入れられないということで、ちょっと考えています。次のところはトイレもあるし、安心してもらえると思います。現在の会場は地下にあるのに3階のトイレを使わせてもらわないといけないですからね。その前の会場はトイレはあるけど男女分かれてなくて小便器の前を通って個室に入らなきゃいけないから会場の向かいのコンビニまで借りに行くというところでしたから、やっと普通のトイレがある会場になるとうことですね。

— ホスピタリティは大事ですからね。

談吉:大事ですよ、そういうのは本当に大事です。

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本日はここまでとなります。
最終回である3回目の更新は明日の21時頃となります。
お読みいただき誠にありがとうございました。

明日も引き続きお楽しみください!

この連載は±3落語会事務局のウェブサイトにて掲載されているものです。 https://pm3rakugo.jimdofree.com