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チーターマジック (109)

幸せは歩いてこない、だから歩いてゆくんだね、一日一歩三日で三歩、三歩進んで二歩下がる。水前寺清子(※敬称略)の代表曲『三百六十五歩のマーチ』の歌詞である。水前寺清子さんがチーターと呼ばれているのは赤ん坊からお年寄りまで周知のことだが、何故にチーターと呼ばれているかは知らない人が多いのではないだろうか。もしかしたら読者の中には、水前寺清子さんはとても足が速く、走り出してからわずか三秒で時速96Kmまで加速すると思っている人もいるかもしれない。断っておくが水前寺清子さんはサバンナで生まれたわけでない。出身は熊本県であり本名は林田民子(はやしだたみこ)、れっきとした人間である。作詞家の星野哲郎から”小さなたみちゃん”と可愛がられ、”チータ”の愛称となったそうだ。もう一つ付け加えるとチーターと伸ばすのではなくチータが正式な愛称らしい。全く世の中知らないことばかりである。因みに芸名の水前寺は熊本市の水前寺公園、清子は熊本ゆかりの加藤清正からとったそうだが、まあそんなことはどうでもいい。いや、どうでもいいというと誤解を招くが、別に水前寺清子さんについて煮込みたかった訳ではない。本題はこの三百六十五歩についてだ。

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この連載は±3落語会事務局のウェブサイトにて掲載されているものです。 https://pm3rakugo.jimdofree.com