みかん (111)
みかんを食べると、親指の爪が黄色くなる。これはみかんを剥く時に、親指の爪をみかんの皮に刺したことによる副産物のようなものである。とここまで書いてみたものの、ネットで改めて調べてみると、どうやらみかんの剥き方は人それぞれ違うらしく、様々な剥き方があるようだ。筆者はみかんのヘタではなくヘタの反対から指を刺す形式で剥いているが、このヘタの反対側のことを”果頂部”というそうだ。みかんのお尻のような印象を受けるが、こちらが本来は頭なのだ。何故に尻が頂なのかを簡単に説明する。ヘタの方が枝にくっついている訳だから、実のつけ始めとなるとお尻の方が天を向く形になる、つまりヘタの反対が頭なのだ。段々と実が大きくなると重みで垂れ下がり果頂部、つまり頭が下になる。お辞儀みかんとも言われ、丁寧にお辞儀が出来ると、美味しいみかんになるのである。これは果物全般に言えることだが、落語もみかんもお辞儀は大事なのだ。
ここから先は
810字
/
1画像
¥ 100
この連載は±3落語会事務局のウェブサイトにて掲載されているものです。 https://pm3rakugo.jimdofree.com