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「Copilot+ PC」は今すぐ買う必要無いですよね?

2024年6月18日から発売が開始された「Copilot+ PC」ですが、今すぐ買う必要は無いかなー・・・という意見表明的感想記事となります。(※2024年11月追記 )

Copilotの機能

最初にWindowsで使えるようになっているCopilot(コパイロット)によって何が可能になるのかをざっくり解説します。(本当に簡潔にですみません)

Recall(リコール)

「Recall」はPCの作業中に自動的スナップショットを撮影して、簡単にファイルや作業内容に見つけ出せる機能。

プライバシーやセキュリティの懸念の声が上がったので、使いたくない場合はOFFにできます。(当たり前ではある)

ペイントのコクリエイター機能

「Cocreator」コクリエーターは、わずかなテキストプロンプト(テキストによる指示)でAI画像を生成することが可能になる機能。

ライブキャプション機能

Teams会議などの内容からリアルタイムでキャプション(字幕)を生成してくれる。同時翻訳も可能。

Windows Studio エフェクト機能

ビデオ会議などで背景のぼかしや、移動中に画像を自動的にズームしてトリミングできたりする。
音声フォーカス機能はノイズを低減して、音声がクリアになる。



以上ような機能に魅力を感じたら「Copilot+ PC」はおすすめではあります。MicrosftやLenovoやHPとかから出てます。

ただ、今すぐ「Copilot+ PC」を買うのは、ちょっと待っても良いかもしれません。

ここから結構ややこしい説明をしますが、無理やり簡潔かつ極端に言ってしまえば・・・

まだ試験段階に近いノートパソコンを盛大に売り出したよ

・・・という話なのです。(ちょっと言い過ぎていますm(__)m)
※2024年9月以降はもっと複雑化しました!

ARM版Windowsについて

最初に登場したCopilot+ PCは「ARM版Windows」を動かしています。
(※2024年9月以降は状況が変わりましたが…)

この原因はSnapdragon Xシリーズという新しいCPUにあります。IntelやAMDではなくQualcomm(クアルコム)というスマホ向けCPUに強いメーカーが作りました。

この「ARM版Windows」(Qualcomm Snapdragon Xシリーズで動作)は今までの「x64版Windows」とは根本的に異なります。
(※細かな説明は省略しますが、ARM版では今まで使えていたアプリはそのままでは動かせない)

ただ、エミュレーションを使って今までのアプリやソフトを動かすことができるので、見た目は変わりません。

MacBookがx64からARMへ移行し、Mシリーズチップを搭載したのと同じ流れです。

そのためQualcomm製CPU搭載PCでは、今後ARM版Windowsに完全対応するアプリが増えていくのを待つ必要があるわけですね。

ちなみにエミュレーション機能があるからといっても、インストールすらできないアプリも存在します。

もし、普段使っているアプリが使えない場合困ったことにしかならないので要注意です。

エミュレーションでの動作

エミュレーションでしか動かないアプリは、Qualcomm Snapdragon X Elite(Copilot+ PC発表時点で上位のARM CPU)でも若干遅れるようです。

ただ、そこまで重いアプリでなければ全然使えるというレビューが多くありました。

NPUに対応するアプリ

Copilot+ PCを名乗るには一定以上のNPU(AI処理専用のプロセッサ)性能が求められています。

そして、アプリがNPUに対応していれば処理は速く、CPUとGPUの負荷が減ります。

しかし、まだNPUに対応したアプリ自体少ないのが現状です。今後NPU対応アプリが揃ったところから本番でしょう。

CPUやGPUに加えて、NPUまでを一体化したSoC(System on a chip)がモバイルデバイスでは一般的になっていくのは間違いないです。

※追記「x64版Windows」のCopilot+ PC

2024年9月以降で「Intel Core Ultra 200V(Lunar Lake)」シリーズと「AMD Ryzen AI 300」シリーズがCopilot+PCに対応します。(2024年11月以降のWindowsアップデートで利用可能になる)

これらのPCは従来の「x64版Windows」を動作させています。

そのため、ARM版WindowsのQualcomm製CPUに比べ、Intel版またはAMD版のCopilot+ PCは互換性を気にしなくて良いというメリットがあります。

…ここでも問題があり、今後はQualcomm製CPUとIntal・AMD製CPUが混在した状態でCopilot+ PCとして売り出されます。つまりはCopilot+ PCを名乗るPCのWindowsがARM版なのかx64版なのかを搭載CPUで判断する必要があるのです。本当に各社状況をややこしくするのが好きみたいですね。

そもそもの話

生成AIにそもそも興味がない、必要性を感じないなら従来のノートPCで十分なのです。

生成AIはウェブを通して使えるわけで、パソコンじゃなく、スマホでも使えます。

「じゃぁCopilot+ PCって何?」となりますよね。以下私の邪推です。

■ インテルや他のブランド勢
→「新しいPCを売りたい!
けど、どうするか…うーん
→「AI PC(Copilot+PC)ってどう!?
それってつまり?
→「AIをPC内で動かせるようにするわけよ
ネット繋げてれば今でもできるのでは?
→「いやいや、ローカルでやれば速いし安全じゃん
そうか!そうか??
→「とにかくAIってついてたら凄そうでしょ
それはそう。

っていう流れでしょうか。わかりませんが。

もちろん今後AIは標準搭載になっていくわけで、消費者も自ずとそっちに移行していくでしょう。

個人的には中古(40,000円以下)で買ったThinkPad X1 Carbon 2018年モデル(Windows 11対応)で事足りています。

ネットに繋げばAI(Copilotの一部機能など)は使えますし、Officeなどの事務用途では未だに十分使い勝手がいいです。

もし、本格的に生成AIに取り組むなら、NVIDIAのグラフィックボードを使った方が性能は圧倒的に上だったりもします。

正直、PCの基本的な性能は上限に来ている感があり、今は別の方向性を探しているところでしょうか。

それがAIなのでしょうが、今後パソコンはどんどん使われなくなっていくはずで…

スマホからの進化だったり、Apple Vison Proのような機器が発展していくのか電子機器関連がどう動いていくのかはまだなんとも言えません…

とりあえず、最初に挙げたような「Copilot」の機能(覚えていますか?)がすぐに必要無いなら「Copilot+ PC」はしばらく見守っていいですよね。値段高いですし。

※個人的な見解が多分に含まれているので、率直なご意見を頂けると嬉しいです。

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