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キーボードを買い続けて分かったこと【続・キーボード沼】

ここ4年くらいずっとガジェットブログを続けてきて特にキーボードを20台くらい買い続けてきた結果分かったことがあります。

この記事は1年以上前に書いたキーボード沼の記事の続編です。

キーボード沼の個人的解釈

キーボード沼は、打鍵感や打鍵音などの感覚的な部分で、より自分に合った心地良いものを求めてしまう症状から始まります。

徐々に様々なモデルに手を出したり、最新のキーボードを次々に試してみたり、自作してみたりと深みにはまり込んでいく、恐ろしい世界のことだと個人的に解釈しています。

また、他の諸先輩方からの意見では様々な種類の沼があって、特定のジャンルのキーボード内だけでも沼になっているとのことでした。

私も薄型キーボードだけで絞って探していても永遠に終わりそうにないのがこのキーボード沼の怖さだと感じています。(現在進行形)

キーボード沼から抜け出せない原因は?

正直、私も何故キーボード沼にはまって抜け出せないのかわかりません。

ただ、おそらく一番最初に手を出してしまったメカニカルキーボードのRK61という製品が第一歩だったと思っています。

それまで使っていた2,000円くらいのメンブレンキーボード(フワフワした打鍵感のもの)から、メカニカル方式(赤軸)というサクサクしたうち心地に感動したのを覚えています。

そこから、もっと良い打鍵感、打鍵音やコストパフォーマンスなども追及しながら何台ものキーボードを買っては試すようになっていきました。

※比較的多くの沼経験者の方は長めのキーストロークとキースイッチの種類、筐体のデザイン、打鍵音などに拘りを持たれる場合が多いようです。基本的にはメカニカルキーボードが沼の入り口になりやすいので要注意です。

「薄型コンパクトキーボード」沼

それから私が購入するキーボードの多くは薄型コンパクトキーボード(パンタグラフ方式)になっていきました。

理由としては、ストロークが長い背の高いキーボードを使うと、どうしてもリストレスト(手のひらを置いて高さを出す製品)が必要なのが気に入らなかったのです。

結果として少々特殊な沼に踏み込んだようで「薄型キーボードで打鍵感が良いもの」を探し「価格が安い製品の中にも良いものが無いか?」と漁っていました。

私の求めるキーボードの条件は以下のようなものです。

  • 薄型コンパクトサイズ(テンキーレス以下)※1

  • JISでもUSでも配列は不問※2

  • ワイヤレス対応(2.4GHz無線)※3

※1 薄型が良いのはリストレスト不要で机がシンプルに見えるからです。ここは個人的な感覚ですね。私はテンキーも使わないため、マウスとの距離が近くなるTKL以下のサイズを選んでいます。

※2 US配列がカッコいいですが、JIS配列の方が無難に使いやすいのが個人的感想です。US配列だと日本語⇔英語切り替えの方法に多少の工夫が必要ですが、その点は以前の私のブログ記事にまとめてあります。
https://www.plz-reference.com/2023/01/us-jis-change.html

※3 2.4GHz無線にこだわるのは、Windowsで接続した際の安定性が高いからです。MacではBluetoothで良いのですが、Windowsだとモデルによってはスリープ解除すらできない場合があるのが困りますし、BIOS画面の操作も可能だからですね。有線は妻に禁止されています。

一つの結論「ロジクール MX Keys Mini」

結果として上記の条件を満たす薄型キーボードでは「ロジクール MX Keys Mini」が最もバランスが良くて薄い割に打鍵感も良いモデルでした。(それまでに薄型キーボードを5台以上買った)

他に安価なモデルとして「E-win ワイヤレスキーボード」も良かったです。多機能で打鍵感も悪くないです。

一旦ここで「薄型コンパクトキーボード沼」を抜け出せたかに見えました。

終わらないキーボード沼の深み

しかし、薄型キーボードにも「メカニカル方式」があるのです。

これも以前に「ロジクールG913 TKL」という当時ロープロファイルメカニカルキーボードのトップクラス製品を試し、この時は「MX Keys Miniの方が使いやすいな」という結論に至っていました。

新たな「薄型コンパクトメカニカルキーボード」沼

しばらく経って他社メーカーのロープロファイルメカニカルキーボードもいろいろ登場し始めました。たとえばNuPhyというブランドから薄型かつ打鍵感の良い製品が出てきました。

ロジクールからも「MX Mechanical Mini」というロープロファイルメカニカルキーボードが登場しました。これも気になりましたが、個人的にKeychronのロープロファイルメカニカルキーボードに惹かれていました。

ついに2024年3月にKeychronの最新作「Keychron K3 Max」が登場しました。この製品はBluetoothだけでなく2.4GHz無線に対応してくれて、私の全条件を満たしたわけです。

定価約2万円の「Keychron K3 Max」は…

ロープロファイルメカニカル・75%コンパクトサイズ・有線/2.4GHz無線/Bluetooth対応・ホットスワップ対応・QMK/VIA対応・US配列はダブルショットPBTキーキャップ

…細かい説明は省きますが、つまりは機能全部乗せみたいな製品です。


まあ、買うしかないですよね。


はい、確かに実際に買って今も使っています。(赤軸・RGB・ホットスワップ対応モデル)

MX Keys Miniで終わったはずの薄型キーボード探しでしたが、コトコト鳴るロープロファイルメカニカルの打鍵感と打鍵音はこれもまた良い。

Keychron K3 Maxは打鍵感と薄型コンパクトを両立し、2.4GHz無線対応でVIAによるキーマッピングも可能なので私の理想に限りなく近いと感じています。

MX Keys Miniもパンタグラフ方式としてはとても良いのですが、メカニカルの打鍵感と比べてしまうとやはりKeychron K3 Maxが強いです。

Keychron K3⇒K3 Pro⇒K3 Maxと年々進化を遂げているキーボードなので、次回作があったら…また怖いですね。

ちなみにK3 MaxはUS配列でないと右下の矢印キー辺りがおかしな配列になったり、キーキャップもJISは安価なものに変わってしまうので、US配列がおすすめです。

さらに詳細レビューは私のメインブログに書いています。


果たして私のキーボード沼はこれで終わるのでしょうか?


HHKBやREALFORCEなどに手を出し始める可能性は?
最近増えている磁気式キースイッチ採用のモデルは?

今はKeychronで留めています。が…




以下、キーボードの用語解説とAmazonなどで買い物をしてきて分かったことを書き連ねています。ご関心がありましたらお読みください。

キーボード用語解説

キースイッチ

  • メンブレン方式

  • パンタグラフ方式

  • メカニカル方式

  • 静電容量無接点方式

  • 磁気検出方式

代表的なキースイッチの種類はこれらになります。

メンブレン方式は、2枚の回路シートをゴム製のラバードームで押し合わせて動作するスイッチです。シンプルな構造で量産に適しているため、多くの安価なキーボードに採用されており主なメリットは低価格と比較的静かな打鍵音です。

パンタグラフ方式は、ノートPCに採用されるスイッチでメンブレン方式のラバーにぐらつきを防止する機構を追加したものです。構造上カチャカチャいう打鍵音がしたり、掃除がしにくかったりします。安価な薄型キーボードは基本的にパンタグラフ方式ですね。

メカニカル方式は、独立したキースイッチを持っていて金属パーツの接触によって動作し、最後まで押し込まなくても反応します。メカニカルスイッチは軸の種類がたくさんあり、カスタマイズ性が高いのも相まって自作キーボードでは常用されるキースイッチです。

静電容量無接点方式は、金属接点を持たず静電容量を測ってスイッチのオンオフを検知します。接触する部品がほぼない分、圧倒的な耐久性となめらかな打ち心地が特徴です。また、コスト的にも高くなり製品の種類も少ないです。

磁気検出方式は、静電容量無接点方式と同じように接点が無く、スイッチの磁石によってアナログにストローク量を検出できます。最近のゲーミングキーボードに搭載されるラピッドトリガー機能とも深く関係しています。専用の磁気式キースイッチの種類も増えています。

JIS・US配列

JISキーボードには「半角/全角」「無変換」「変換」「カタカナひらがなローマ字」のキーが配置され、日本語での文字入力がしやすい仕様になっています。

一方、英語圏においては文字の変換という概念がないため、USキーボードではこれらのキーは無く、日本語⇔英語切り替えが難しいです。

キーボードサイズ(フルサイズ・テンキーレス・75%・60%など)

フルサイズ(100%)キーボードはテンキー、ファンクションキー、矢印キーなどすべてのキーがあるサイズです。

テンキーレス(TKL)はフルサイズからテンキーを削除したサイズ。75%はテンキーレスをコンパクトにまとめてファンクションキーや矢印キーを残したサイズ。

60%キーボードはゲーミング用途で多く採用されるサイズで、ファンクションキーや矢印キーも削減されている場合が多く、Fnキーとの同時押しなどを覚える必要もあります。

ホットスワップ

キーボードのホットスワップとは、はんだ付けなしでキースイッチを交換できる機能です。

専門的なツール不要でキースイッチを引き出して交換できるため、特定のキーのみスイッチを替えるといったカスタマイズが容易に行えます。

QMK/VIA

QMKは、カスタマイズ可能なキーマップを実現するオープンソースのキーボードファームウェアです。

QMK対応キーボードは、ユーザーが定義したキーマップファイルを読み込むことで、柔軟なキー設定が可能で、設定したキーマップがキーボード本体に保存されるのも特徴です。

VIAは、QMK対応キーボードのキーマップを変更できるアプリケーションです。

VIAを使用すると、視覚的かつ直感的にキーマップを設定でき、簡単な操作だけでキーボードに新しい設定を読み込ませることができます。

ラピッドトリガー

比較的最近の機能であるラピッドトリガーとは、あらかじめ設定した距離だけキーを戻すと入力がオフになり、さらにそこから設定した距離だけキーを押すと入力がオンになる機能です。

この機能の利点は、自分の感覚に合ったキーストロークでプレイできることです。これにより、キー入力のレスポンスが向上し、FPSゲームなどでの操作性が改善されます。

その他にわかったこと

ここからはキーボード沼とは関係のない部分で個人的に学んだことです。

私自身いろいろなレビューを見て購入し、自分の感想を書くようなことが多かったですが、徐々にほとんどレビューが無い製品も買うようになりました。

ちなみにキーボードでの案件はもらったことが無いので、すべて自腹レビューです。特に新製品はレビューが無いため、人柱的に購入しています。

予想で良い製品を狙う方法がわかった気がする(Amazon)

私のメインの購入先であるAmazonには、有名ブランド・一応使えるブランド・謎ブランドが混在しています。

個人的に重要なのは無線製品に「技適」が通っているかが一応使えるブランドを見分ける方法に感じます。

無線キーボードで技適が通っていない謎ブランドのキーボードはそもそも買いません。(有線キーボードであればどんなキーボードでも問題は無し)

技適自体、基本無視されがちな法律ではありますが、情報を発信する以上、技適のない無線製品をおすすめすることはできないです。

なので、最低限技適認証を通している製品を発売しているブランドは、使える製品として扱えますし、コスパが高いモデルも多かったりします。

似たような見分け方として、Amazonのメイン画像にエフェクトや文字が入っている製品は怪しいです。

※Amazonの出品側の基本ルールでメイン画像は白背景で製品以外のものを製品ページに載せるのはNG
※サブ画像には背景に色や、説明用文字やロゴ等が入っていてもOK

AmazonでPCにてズラッと製品が並んだ中で、文字やエフェクトが入っている場合は安くてもスルーしてOKです。

おそらくブランド名も聞いたことのないものでしょうし、Amazon側のルールを無視した製品なわけです。

アフィリエイト目的の記事を見分けられるようになった

レビュー記事を自分で書くようになると、本当に買った製品を自分で触って書いた文章なのか、そうでないのかがわかるようになりました。

アフィリエイト目的だけの記事の特徴

  • ランキング形式のおすすめ記事にしている

  • 実物の写真が無い

  • 2次情報のみ※AIでも書けてしまうもの

  • リンク先がすべてAmazonなど

別にアフィリエイト目的の記事が悪いと言っているわけではないです。(私もアフィリエイトを行っています)

ただ、本当に現物を見ていない、触っていないのにほかの情報から抜き取ってあたかも知っているかのように情報を羅列しているサイトがあります。

それらのサイトはクラウドソーシングサイト等を利用してライターやAIを利用して書いたりします。(以前に私もライターで仕事を受けていました)

結果として個人サイトよりも大きくてSEO対策もいろいろできるため、検索結果では上に来ます。

このような傾向はどんどん顕著になってきているので、個人サイトやブログは一層見られなくなっています。

ただ、これからも新情報や生のレビューには人間が必要で、たとえAIが進化しても製品レビューを作り出すまでは困難でしょう。

個人的にはリアルに物を買って使ったりしている、本物の記事が好きです。

まとめ

キーボード沼については、多くの場合メカニカルキーボードに手を出した辺りで陥ってしまう危険性が高いです。

キーボード沼はさまざまなバリエーションがあり、個々の希望や目的などを追求していく先にさらなる深みが見えることもあります。

わたしの場合は「薄型コンパクトメカニカルキーボード」沼に入っていました。

もしもキーボード沼にはまってしまったなら・・・「金銭感覚だけは狂わせないように注意しながら、楽しみましょう!」

また、Amazonでの購入についても参考になる点があれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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