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木工で生きる(稼ぐ)方法まとめ。令和の売上の立て方は下請けか、卸売か、ギャラリーか、直販か。

なんとなく個人的な感覚ですが、木工の門が広がっているような気がします。
各地でクラフトフェアのようなイベント多く開催され、クラフトや手仕事の存在だけでなく、木工家のような「生き方」の認知度が高まってきました。YouTubeのような媒体でDIY情報も得やすい時代です。木工が昔に比べて身近になってきたように感じます。
そんな令和の今だからこそ、稼ぐために働くのではなく、「やりたいこと」で生きていきたいと考え、木工の門を叩く人が増えているような印象を受けます。

そんな人たちに向けて、木工で稼ぐ方法をいくつかまとめてみたいと思います。

自分もいろいろ悩み、木工の道に入ってから数年後に知る厳しい事実もあり、もっと早く知りたかったなということがよくありました。そして今もそんな知らないことが山程あります。
このnoteは木工で稼ぎたい人たちに向けた、はじめの一歩になれば幸いです。

僕自身は、もともとサラリーマンで食品メーカーの研究職をしていました。
うつになったことをきっかけに退職し、薬を飲みながらボーと日々を過ごしていました。その後、職業訓練校に通い、木工の基礎的なことを学び、今は作家として活動しつつ、家具屋でバイトもしています。
木工の道に入って5年経った今、木工で稼ぐ方法をまとめてみたいと思います。

  1. 木工サラリーマン

  2. 職人

  3. 木工家

  4. 木工作家

  5. 講師

  6. 執筆業

  7. YouTube、TikTok等

では一つ一つ解説していきたいと思います。

木工サラリーマン

木工に関連する会社に就職をするという選択肢。サラリーマンの職人。分業化されているため1つのことを淡々とこなすことが多い。


工務店勤めの大工
家具メーカーの家具職人
小規模工房のサラリーマン(お椀などを削る木地師など)
など

職人

サラリーマンではなく、独立して職人として働く人。BtoBであることが多い。元請けの会社からの依頼で下請けやOEMの仕事をするというパターンが多い。


大工
建具屋(窓や扉を作る人)
家具職人
など

木工家

職人と作家のちょうど中間のような存在。人から依頼されたものを作ったり、自分でデザイン、設計したものを作ったり。BtoBだったりBtoCだったり。売り方も様々で〇〇展といった展覧会に参加したり、百貨店の催事に参加する人もいれば(作品っぽいものを作るパターン)、個人のお客さんと直接やり取りしてオーダーメイドの家具を作り販売する人もいる。工務店や建築士、設計士からの依頼で新築のお家や店舗に納品するケースも多い。木工家と一括りにしても、人によって様々な生き方、稼ぎ方をしている人が多い印象。

木工作家

木工家よりも「作品」っぽいものを作る人。オーダーメイドではなく、オリジナルのものを作っている。その人なりの世界観があることが多い。一点物を作る人もいるが、カトラリーなどの小物を大量につくる人もいる。クラフトフェアに出展したり、百貨店やギャラリー、ショップで販売する人が多い。お店に卸したりギャラリーやバイヤーとのコネクションが生命線になるという意味ではBtoBだが、作家本人が在廊し接客する場面も多いため、感覚的にはBtoCっぽさが強い。
近年はオンラインストアを簡単に開設できるようになったため、趣味で木工をやっている人もBASEやSTORESといったサービスを使って販売したり、Creemaやminneといったモールで販売する人も増えてきた。しかし、これらの売上はお小遣い程度であるケースがほとんど。

講師

職人、木工家、木工作家などのキャリアで、ある程度の知名度を得ると講師業をすることもある。単発で数時間のワークショップもあれば、数日間に渡るものまで。定期的な講座の場合もあればイベント限定のものもある。本の執筆を経て各地で講演のような形まで様々。しかし、木工のキャリアがなく、いきなり講師として稼ぐことは不可能。

執筆業

斜陽と言われる現在の出版業界ではなかなかレアケースだが、書籍の印税による収入もあり得る。この場合、技術者としての木工のキャリアだけでなく、アカデミックなキャリアとして木工を調査対象にして書籍を出版している人が多い。こういう人たちは書籍の印税だけでなく、講師業の収入もあるケースが多い。

YouTubeやTikTokなど

1番歴史の浅い収入源。木工というテーマで 動画などのコンテンツを制作することで、プラットフォームから広告費を得ることが可能。また、所謂「案件」というやつで企業から商品の提供or貸与を受け、その商品の宣伝をすることで広告宣伝費を得ることもある。木工の技術を紹介する人が多い印象。

まとめ

いかがだったでしょうか?
おそらく気になる人が多いであろう木工家と木工作家について重点的に書いてみました。しかし、この2者については厳密な定義があるわけではなく個人的な主観で書いています。
ざっくりとしたまとめなので漏れも多いと思います。しかし、木工と言っても「ものを作って販売する」以外の方法もないことはないというのがお分かりいただけたのではないでしょうか?

木工で稼ぎたいと考え始めた人は、木工家のような、いわゆる肩書きや取引先に縛られない生き方をしている人が多くいるという点が魅力的に感じるポイントではないでしょうか?
これは完全に個人的な感覚ですが、脱サラして木工家を目指す人は現代特有の諸問題から逃れたいという欲求がある人が多い気がしています。「縛られない生き方」や「対人によるストレス」から逃れたいという思いから「物との対話」に憧れている人など。
実際、新卒で木工家になった人というのは聞いたことがありません笑
一方、職人さんの世界では「中卒でこの世界に入った」という人は意外と普通にいらっしゃいます(年配の方限定ですが)。
そういう意味では、木工家や木工作家という生き方はまだまだ歴史が浅いのだと思います。現代はSNS時代ですし、いろんな木工を発信して知名度を獲得し、仕事に繋がっている人たちも出てきました。
僕がパーソナリティーをつとめている「シンの木工家ラジオ」というポッドキャストで、売れっ子作家である大久保ハウス木工舎の大久保さんがゲスト出演された際に「歴史を見てみると、木工で食っていける可能性は現代が過去1高い」とおっしゃっていました。
僕が上記した職業以外の稼ぎ方も今後出てくる可能性が高いんじゃないかと思ってます。

この記事が木工で稼ぎたい人たちの参考になれば幸いです。
僕がやっている「シンの木工家ラジオ」では木工情報をたくさん配信していますし、よろしければ僕のSNSのアカウントもいくつかありますので、フォローしていただけるととても嬉しいです。

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