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Z世代の“いま”を定点調査<動画視聴(YouTube)編>
Boys Beautyでは昨年7月に大規模リサーチを行い、昨年9月に投稿した「『テレビの放送時間に自分の時間を合わせるのは効率が悪い』Z世代男子のいま ~動画視聴&サブスク編~」内の動画視聴習慣においてもデータの引用をしました。該当のリサーチ結果が非常に興味深いものであったため、本年も同時期に同じ内容で(※一部の質問と選択肢は修正)リサーチを実施しました。質問数が多いため、「動画視聴(YouTube)」「動画視聴(TikTok)」、「美容」の3つに分けてレポートを作成します。今回は「動画視聴(YouTube)」編です。Z世代の「いま」を探るとともに、昨年の結果と比較して変化を捉えていきます。
【アンケート】
<調査対象>
15~29歳までの男性3531名
<調査実施期間>
2021年7月2日~7月5日
<調査方法>
インターネット調査
コロナの影響も? 動画視聴の頻度は増加傾向
まずはYouTubeの視聴頻度とどんな動画を観ているのかを見ていきましょう。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58634800/picture_pc_ab1be8b4d1699108cbfee71eee09abf3.jpg?width=1200)
コロナ禍でおうち時間が増えたからか、全体的に視聴頻度も増加傾向に。「1日に何回も観る」が全体では8.9%、10代では5.5%増加しており、若い世代ほどYouTubeの視聴頻度が多く、15-19歳では85%が1日に一回以上観ています。彼らにとってYouTubeは日常になくてはならないツールになっているようです。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58634819/picture_pc_c38863e66fa95e3eadd8a4b210a26356.jpg?width=1200)
観られているコンテンツは、上からゲーム実況、ミュージックビデオ、お笑い系の順で多く、この3ジャンルが他を引き離す結果となりました。ゲーム実況は年代ごとに約10%ずつギャップがあり、若い世代ほど好んで観ていることがわかります。それ以外の項目では年代別に見ても大きな差はないようです。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58629907/picture_pc_30c38c8354290b9b5c3ce01402f56594.jpg?width=1200)
週1回以上YouTubeを視聴する人に最後まで観る動画の特徴を聞いたところ、全体では昨年と大きな差はありませんでしたが、年齢によって少し差が出ています。15-19歳では「出ている人が好き」「テンポが良い」「笑える」など動画の演者による要素が強く、20-24歳では「ながら見できる」という動画の仕立ての特徴が一番多い結果となりました。
また、昨年と比較すると全体的に「ながら見できる」の割合が増加しています。YouTubeも日常の中で音楽のように、何かしながら楽しむBGM的な使われ方をされることが増えているようです。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58629937/picture_pc_c89aa099b4ec75f032b581f0249ed4ab.jpg?width=1200)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58629949/picture_pc_d9418feaba1ee4d5140d10397f8e5dae.jpg?width=1200)
広告・プロモーションをつくる側からすると、これだけ多くの人がYouTubeに触れているなら、「PR動画も効果的なのか?」という点が気になりますよね。そこで、PR動画とわかって観ることはあるのか、どんなPR動画なら観るのか、を聞いてみました。
まず、観るかどうかについて、全体では63%が「観る」と回答しており、半数以上がPR動画とわかっていながらも観ることがあるようです。特に20-24歳では昨年と比較して大きく増加する結果となりました。要因としては、視聴する動画数自体が増えた、もしくは固定して観るチャンネルが増えたことが考えられます。
具体的にどんなPR動画だと観るのかというと、「好きなYouTubeチャンネルの動画ならなんでも」がもっとも多い結果となりました。これを踏まえると、いかに濃いファンを持つYouTuberにPRを依頼できるかが、商品プロモーションにおいて重要な要素となるようです。次いで多いのは「意識せず気付いたらPR動画だったということが多い」で、これも「好きなYouTubeチャンネル~」と近い理由です。年代が上がると、「好きなブランドの商品紹介」や「気になってた商品・ショップの紹介」といった、情報検索感覚で意図的に観るという理由が多くなっていきます。たとえ5歳違いであろうと、細かなターゲット分析と手法の使い分けが、いかに視聴者を巻き込めるかのキーになるということが、この結果からご理解いただけるかと思います。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58629997/picture_pc_a8ddd3a0ee6cb74f3fc982878e200ef3.jpg?width=1200)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58630007/picture_pc_acea1369f8900d5b3b7573407981421c.jpg?width=1200)
動画の尺について聞いてみると、全体的に「5分以下」が昨年よりも多くなりました。特に10代は他の年代に比べると短尺を好む傾向にあるようです。一方で「特にこだわりはない」も全体的に微増しています。これもファンとして固定で観るチャンネルを持つ人が増えていることを反映しているのかもしれません。
動画の再生速度については「標準のまま」が7割を占めますが、倍速再生をする人は昨年に比べると増加しています。
これらの結果から、短くさくっと、かつ、倍速機能を活用して少しでも多くの本数を観たいという層が一定数いることがうかがえます。
今回YouTubeをベースに動画視聴態度を探って見えてきたポイントは、以下の通りです。
① YouTubeで作るべきは5-10分尺 or ながら見が可能な動画
② 一番効率が良いPR方法は人気YouTuberとのタイアップ動画
YouTubeをはじめとした動画コンテンツは、いまやすっかり日常に馴染んでいて、活用しない手はありません。しかしその一方で、コンテンツもYouTuberも飽和状態で、新規のチャンネルは見つけてさえもらえないのも現実です(私も自身の経験から痛感しております…)。
細かなターゲティングや、Twitterなど他チャネルとの連携導線の設計をきちんとした上で、ユーザーに楽しんで観てもらえるPR動画を制作してプロモーションに活用していきましょう。
![堀 200×200](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58630100/picture_pc_e169fb8b5bb7b88e8269402396c9ad7f.jpg)
堀 かおり
2014年、電通テック入社。2018年5月より +tech labo の研究員となり、“Z 世代”を軸として開発業務を行っている。Z世代男子に向けてメンズ美容の情報を発信するInstagramアカウント「Boys Beauty」のプロデューサー。