「小2算数」を大切にしてください!



私たちは以前から、

「できれば、小学2年生から通い始めて欲しい!」

と繰り返しお願いしています。



私たちが「小2から通ってほしい」理由は、3つあります。

今回は、その「理由」を1つずつご説明します。




「丸暗記」では対応できない問題が出てくるから


勉強法には大きく分けて2つあります。

1つ目は「丸暗記」、2つ目は「理論を理解する」



小1で学習する内容はまだ比較的簡単なので、1つ目の「丸暗記」でほぼクリアできることでしょう。

小2になると、「丸暗記」でも解ける問題は多いですが、「理論を理解する」方法でクリアした方が「将来のために」大きな意味がある、と思える単元がいくつかあります。



その代表的な単元が「時計」です。


以前、時計の学習をしていたときに、こんなやりとりがありました。

私:1時間って何分?
2年生:(すぐに)60分!
私:2時間って何分?
2年生:(すぐに)120分!
私:じゃあ、3時間って何分?
2年生:・・・そんなの習ってない!知らない!

やりとりからわかることは、この生徒は
「1時間=60分」
「2時間=120分」
と丸暗記しているだけ、ということです。

だから「90分=1時間半」というのも丸暗記しているので、すぐに解けます。でも「80分は何時間何分?」という問題は、覚えていないので解けませんでした。(同様の生徒は他にも何人もいます)

大前提として、「1時間=60分」は、覚えなければ何も解けません。
でも、「2時間=120分」これは覚える必要はありません。

なぜなら、その場で60+60と、たし算をすればいいからです。(その時点で、かけ算はまだ習っていません)


この2年生は、その後

私:習ってなくてもできるよ! もう一回確認するね、1時間は何分?
2年生:60分!
私:でしょ?じゃあ、3時間は何分?
2年生:・・・
私:1時間は60分なんでしょ? じゃあ、2時間は?
2年生:120分!
私:どうやって考えたの?
2年生:1時間が60分で、それが2つだから・・・
私:じゃあ、3時間は何分?
2年生:・・・180分?

無事に、自分で答えにたどり着きました。



その生徒は(おそらく多くの生徒たちも)

「覚えていない・習っていない=絶対に解けない!」

という思い込みがありました。それをぶっ壊すのも、塾の仕事の1つです。


「覚えていること」を使って、自分一人の力で答えが出る。
それができたときの子どもたちは皆、とても嬉しそうな顔をします。
そういう経験をたくさん味わってほしいのです。


※小学高学年以降になると、なぜか「覚えてないけれど、きっと私はできる」という、謎の思い込みが始まる人が非常に多くて、本当に困っているのですが・・・それはまた、別の話です。




計算の基本となる「四則」の意味をしっかり理解してほしいから


小学生に「四則計算をそれぞれ説明してみて」と言うと、多くの生徒はこんな返答になります。

たし算は「あわせたときとか、全部でとか」
ひき算は「ひいたり、とったり」
かけ算は「・・・何倍か、とか、全部で・・・」
わり算は「わける」

つまり、

「この言葉があったら、何算をすればいいか分かる!」というテクニックしか頭に入っていないのです。

最近は、小学校でもそういった「解き方」に特化した指導が増えているようです。

たとえば「あわせていくら?」はたし算、「分けたら何個?」は割り算、のように。


これは「基本問題」でしか通用しない方法で、応用問題や、学年が進んだときに、全く歯が立ちません。



プラスワンでは、「考え方」を大切にしているので、積み木を使って四則の説明してもらうことがあります。

その過程で、仕組みをしっかり理解できたら、今度はランダムに問題が並んだ文章題に挑戦です。

そして「この問題はなんでたし算だと思ったの?」と、式を立てた「理由」を説明してもらうのです。


小学低学年からこういう細かい部分を丁寧に指導することで、問題のレベルが上がっても、学年が上がっても、しっかり対応できる学力を身につけることができるのです。




2つの「小4の壁」を無事に乗り越えて欲しいから


一般的に「小4の壁」と言われるものがあります。

しかも、2つ。

1つは、「私」が中心の世界から、小学校という「社会」の中に生きている一人の「私」の世界、に移行する時期。
また、「主観」100%の世界から、「客観の視点」や「論理性」を手に入れる時期でもあります。

こうしたステップアップができるか否か。
それが1つ目の「小4の壁(9歳の壁・10歳の壁とも言われます)」です。



もう1つは、小4算数の「壁」です。

小4で、「丸暗記+なんとなく」で何とか対応できる算数から、「覚える+論理的に考える+自分の頭の中で試行錯誤する」という算数に、本格的に移行します。

こうした移行がスムーズに行えるか、否か。
これが2つ目の「小4の壁(小4算数の壁)」です。


2つ目の「小4算数の壁」は、しっかり準備すればスムーズに移行できます。

たとえば「応用問題が苦手」「文章題が苦手」「単位が苦手」・・・これは「壁」にぶつかる可能性が高いという警告なので、しっかり対応しなければなりません。

小学2年からワンコベに通ってくれれば、与えられた「2年間」という時間をフルに使って、「小4算数の壁」を乗り越える準備を整えることができます。



以上の3つの理由から、「小2から」プラス・ワンに通い始めて下さい!! と、強くお願いしています。



※1つ目の「9歳の壁」「10歳の壁」を乗り越えられるか・・・これは、ご家庭での日常会話、学校の友達・先生との関係、習い事の人間関係、本を読む習慣の有無、周りの人の気持ちや少し先のことを想像する習慣の有無など、様々な要素が関係します。
さすがに、塾だけでは対応することはできません。
だから「9歳の壁(10歳の壁)」に備えて、ご家庭でも、以下のような日常のやりとりを心がけて欲しいと思います。

●今日あった出来事の報告にしっかり耳を傾け、その1つ1つに対して理由を含めて、良いことは良い・悪いことは悪いと伝える時間を作る

●「昨日の報告や出来事」の「その後の話」を翌日以降にしっかり確認する

●ご家庭で約束事や家事分担などを決めて、それをしっかり守る習慣を身につけさせる



※あくまで主役はお子さんです。ご家族と私たちとは、細かく連携をとりながら、お子さんが輝く「場」を作ってあげたいと考えています。そのために、勉強だけでなく、お子さんに関する様々なお悩みやご相談も、お気軽にしていただけるようにお願いしています。