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リフレッシュ休暇のススメ┃#8 リセットから再構築へ

――長いお休みの、終着点

自然と蓋が開いて、仕事に対してもポジティブな気持ちが湧いてくる予感がしたお休み最終日。今日だ!と言わんばかりにスタバにノートPCを持ち込んで、だーっと今の気持ちをアウトプットしてみることにした。

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そう、このnoteを作った12月1日の日曜日の朝。とにかく無双の如く書き綴ってみる。これまで頭の中で考えていたことを、もう一歩俯瞰した形で。そして明日からのリアリティにも少し気を向けながら、さらに俯瞰していく。


夜になってストンときた。

向こう10年で"好きなこと"を仕事という箱の中で少しずつ形にしてみよう。最初は仕事じゃなくても構わない。その準備は無理せずマイペースに、ひらめきや気づきを大切にやっていきたいから、まずは今回のお休み期間のような、それがちゃんと生まれる余白を日常で確保する為の環境整備からスタートしよう。
今の会社のことは、やっぱり大好き。だから、今の会社で自分の人生の為の環境整備をして、未来実現したい目的の手段・準備期間として、次に活きる力を養おう。その中で何がしたいかは、行ってみないと分からない。今はそれでOK。


これが私が今考える人生の大まかな方向性であり、1ヶ月間の最終地点だと納得した。概念的だけど、ここまで至ったこと、至るまでに出会った偶然だけど偶然じゃない小さな出来事たちにまずは深く感謝しなければ。

そして、最低限確認できている次の仕事に対する新しいスタンスとしては、これから自分が休む前と同じ状態に戻ることはないこと、自分の価値観や生活の中での優先順位が明らかに変わっていること。これを正直に会社に伝えてみようと決めた。

でも、やっぱりまたあの人たちのそばで働きたいな。何をするかは、行ってみて、その時の気持ちと周りの助言を聞いてみて、でいいかもしれない。ここは頑張らずに流れに身を任せてみても、いいかもしれない。そんな曇り時々晴れの日みたいな気持ちで、とりあえず会社に行ってみた。金曜日にみんなが私の住む駅まで来てくれなかったら、こうはなっていなかっただろう。


――リセット、ゼロからのスタート

復帰初日。動きの激しい会社だから、やっぱり景色は少し変わっていた。不在中の諸々の共有を受けても、自分がまだ寝ぼけているからなのか、スピード感が半端ないからなのか。イマイチ意味が分からずうまくついてはいけなかった。たった1ヶ月でも、みんなはどんどん動いて変わっていた。ごく普通の会話をしているにすぎないだろうけど、もはや半分他人になっていた私には、どれも物凄いことに聞こえた。

上司と1ヶ月ぶりに話をする機会があった。お休みのおかげで心身がリセットされ、日常ではあり得ないほどに過去と今にしっかり向き合えて、未来についても方向性が見え、入社したてのようなフラットな気持ちになったこと。この先は正直どうしたいかはよく分からないこと。でも、未来に向き合える時間を確保することを最優先にして、生活における仕事の割合を9割から5割ぐらいに下げたいと思っていることを打ち明けた。(9割というか10割だったでしょ、と言われた。笑)


すると、こんな提案があった。

「心身リセットできたし、キャリアも一旦ゼロベースで考えてみていいんじゃない?」

うん、確かにそうだなと思った。思わぬ形でリセットできたのも、何かの縁のはじまりって可能性もある。私はその日から、今の部署という枠を超えて社内のポジションを広く探してみることにした。それにしても、リソース危機の中で上司からそんな提案があるとは思ってもみなかった。業務とかキャリアだけではなく、私の人生に一緒に向き合ってくれた。その後も「この役割はあなたの未来にちゃんと繋がるのか?」を都度問いかけてくれている。ああ、私もこんな上司になりたい。


――会社員としてのキャリアの再構築

私は8年のコネクションを生かして、あらゆる方面の先輩や元上司達にアポを取って、自分の状況を打ち明け、ヒアリングをし、アドバイスをもらった。特に期限は決めずにゆるゆる考えたら良いよ、と周囲は言ってくれたが、会社に居ながら実質何にも属していないというステータスにとてつもない居心地の悪さを感じてしまう私は、1週間でだいたいの選択肢を絞り込むことができた。次の仕事において自分の譲れないポイントは、これだった。

「仕事に充てるリソースを減らせること」
「将来自分がやりたいことに繋がっていること」
「自分のアウトプットに対して手ごたえが返ってくること」
「これまでのナレッジやスキルが1つ上のレベルで活かせること」


広くポジションを見渡した結果、主にこの4つの軸に最もよく当てはまっていたのが、結果的に今の所属部署だった。そもそも異動は一番優先度が高い「リソース軽減」の観点で大きなリスクであり、賭けだった。そして何より、自分の存在を受け入れ、人生に向き合ってくれる人間関係の基盤がある。これに再現性がないとは言い切れないものの、ゼロからアウトプットを周囲に見せていくことを考えると、どうしても時間がかかる。そうなると私はそのチャレンジにまた夢中になって、張り切りすぎてしまうかもしれない。また未来に向き合うことを後回しにするかもしれない。それが残るべき最大の理由だった。

ゼロから考え直した結果また同じ組織でやっていく、という決断をしたこと自体、これから大きな意味になってくる。仕事から離れ、総合的に判断した結果としてやっぱりここだなと思えたということは、今の仕事があまりにフィットし過ぎていたせいで、幸か不幸か頑張りすぎてしまったのだと改めて先月までの自分を振り返った。

その考えに至ってからは、今の組織内でどうやって環境整備をし、自分の会社員としてのキャリアを再構築すべきかを冷静に考え始めた。

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