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メタバースで自分の店ではなく商店街を作ってみた!

メタバース内に自分のお店といったものを作る。これが今年の年初に立てた目標の一つであった。そしてそれから約ひと月が経過した後、それは、「もしかしてお店というよりも商店街なのでは?」という思いに変わった。百貨店(古い!)もとい、デパートが縦に並んだ商店街(=テナントの集合体)だとしたら、商店街は横に並んだテナント街である。そしてこの「横の並び」がメタバース、特にVR型のメタバースには合っている。VR型のメタバースにとっては「移動」体験にこそ意味があるがあるからである。自らが「動く」こと、通り(=ストリート)を歩く、という体験にこそ、VR型のメタバースには意味というか面白みがある。一方デパート型は言ってみればリンク型であろう。エレベーターに乗ってすぐに目的の階に行きたい、というか行けるのがデパート型である。ここではそのどちらがいいとか悪いとかを言いたいのではない。それぞれにそれぞれのスタイル、それぞれの楽しみ方がある。

そこで、私が選んだのは上のリンクのような商店街型であった。そしてその際に採用したプラットフォームはNTTの子会社が運営しているDOORである。多くのVR、メタバースプラットフォームがある意味顧客の囲い込み(抱え込み)をその戦略としているのに対し、DOORは一味違う。ワールドワイドウェブ自体をある意味メタバースと捉え、2次元のサイトにも、他者の3次元のVRサイトにも自由にリンクを貼ることできる。そしてDOOR自体がソフトウェアやアプリではなくウェブサービスなのである。残念ながら、まだまだ機能は充実しているとは言えないし、制限も多い。これがもう少し質の面で改善されればもっと広まるだろう。とにかく天下のNTTということもあり、今後に期待できるサービスである。

なお、現段階ではまだ試作版的な位置づけのこの商店街であるが、ここにある商店=コンテンツはすべて、このnoteの記事も含め、私という存在、私という様々な考え方や趣味がごちゃごちゃと並んだものを、そのままお店の形で提示したものである。私の中には様々な私がいる。そして、まさにそれは商店街に様々な店が並んでいるようにであり、且つ、商店街が商店街としてひとつの魅力を醸し出しているようにでもある。私は私として複数の存在である。しかし、同時に私は一つの存在でもある。そしてそれこそががまさに商店街の魅力であり人間の魅力でもある。商店街にはその商店街としてのアイデンティティがある。そして個々の店には個々の店としてのアイデンティティがある。人間もそうであるべきだが、人間はつい、ひとつの顔、ひとつのキャラにこだわってしまう。それを開放してくれるのがメタバースであり、そこでのアバターである。

なお、商店街ということを考えた場合、町(通り)とそこにあるお店だけではなくそこに来る客も重要な要素だろう。事実、今のVRワールド、今のメタバースには一部の人気ワールドを除いては、人がいない、閑散としているという問題がある。言ってみれば人気のないシャッター商店街である。と、そんな中、先日、次のようなニュースが流れた。これが実装されるのはまだ先になるだろうが、今回の商店街はその時が来るための準備でもある。

追記①:
その後、VR機器で入ると、リンク先には行けるものの新しいブラウザが開いてしまい、もとの商店街には戻れなくなってしまうことが判明しました!。このあたりが今後の課題ですね。

追記②:
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