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【Win-Win戦略】自分にとって一番でも、最適解ではないことある!

こんにちは、もう年末が来るのかとビックリしているインターン生のかほです!

今回はお待ちかね!!以前解説したゲーム理論の続きです!
果たして、無敵な会社に打ち勝つ方法とは何なのか。

前回の記事をまだご覧になっていない方はこちらから↓

それではスタートです!



〇前回の復習

まずはゲーム理論の復習からいきましょう。
そもそも、この場合のゲームとは
・複数プレーヤーの存在
・(自分が選択する)複数アクションの存在
・損得結果の存在

がそろった状態を指していました。

このゲームには、"個々のプレイヤーがそれぞれの最適の戦略を選択してこれ以上戦略を変える動機がない"ナッシュ均衡という状態がありました。

そして、自分からは動かず、ライバルが攻めてきても倍返しで反撃できるようにしておくというのが最強の戦略という結論でしたね。

そして今回はナッシュ均衡で損してしまう事例上のような無敵な会社に対抗するための策を考えていきたいと思います!


〇ナッシュ均衡は損をする?

具体例を用いて考えてみたいと思います。

ある容疑者Aと容疑者Bがいると仮定しましょう。
そして、それぞれの容疑者には自白をする黙秘するという二つの選択肢があります。

自白・黙秘別の懲役年数

この場合、自分が自白をして、相手が黙秘をするというのが一番理想ですよね。ただ、相手の状況はわかりません。

そこで、自分も少し譲歩してお互いの利益を考えるというのはどうでしょう。
具体的には、自分も相手も黙秘をして懲役2年になるということです。
このようにお互いが少し犠牲を払って、お互いにとっての利益を考えることパレード最適といいます。

この時、前回解説した自分にとっての最適"ナッシュ均衡"をお互いが選択すると、二人が受ける刑罰は懲役5年と重くなってしまいますね。
このような状態を囚人のジレンマといいます。

誰かが帰らないと皆が残業してしまう帰りにくい職場が典型的な囚人のジレンマと言えますね。


〇無敵な会社に打ち勝つ方法

では次に競合他社がいかなる戦略をとっても、自分は有利な戦略を選択できる最強の会社に打ち勝つ方法を見ていきましょう。

再度、容疑者Aと容疑者Bの事例で考えていきます。

自白・黙秘別の懲役年数


お互いが黙秘をする囚人のジレンマの場合、相手の情報が得られないのでプレイヤーは孤立して非協力ゲームになっていますね。

〈復習〉
非協力ゲーム=参加プレイヤーが連携をしない場合
協力ゲーム=プレイヤー同士で連携したり、交渉する場合

では、もし二人が協力出来たらどうでしょうか?
例えば、話し合いなど。



この協力ゲームとなった場合、二人はリスクを冒さずにお互いが黙秘をして懲役2年という選択を行うことできます。

つまり、非協力ゲームを協力ゲームにするとナッシュ均衡よりも利益の多いパレード最適となるのです。

このように取引の双方にメリットがある考え方Win-Win戦略といいます。

では、実用的な例を見ていきましょう↓


・Win-Win戦略の実用例

例えば、Apple社のiPhoneです。
商品の企画や開発、ブランドはApple社が行います。一方で、生産は台湾の鴻海ホンハイという会社が行っています。

お互いが得意領域に集中して利益を得るという方法と言えますね。

他には、AbemaもWin-Win戦略の一例に当てはまります。

現在、テレビとネットサービスは利用者の空いている時間を奪い合うライバルという構造がありますが、Abemaはその両者が連携して制作しています。

上の例からもわかるように。競争によって誰かが勝つ戦いはエネルギーももったいないし、継続しないと思いませんか。
加えて無理して戦わないでお互いが得を得る方が、社会全体のためにもなるといえるでしょう。


〇Win-Win戦略の落とし穴

自白・黙秘別の懲役年数

先ほど、この議論において協力ゲームとなれば、二人はリスクを冒さずにお互いが黙秘をして懲役2年という選択ができると説明しました。

ところがですよ、皆さん。
もし自分が容疑者であれば"相手が確実に黙秘するなら自分は自白をした方がお得かも"と悪魔のささやきが聞こえてくるかもしれません。

ただ、もし裏切り行為をしたらどうなるでしょう。
もしかすると、相手が出所後に報復をするなど損害を与えられるかも?!

このようにお互いが抑止力を持っているので、Win-Win戦略は成り立ちます。


〇Win-Win戦略以外のゲームの勝ち方

Win-Win戦略以外でゲームに勝つ方法、それはズバリゲームの構造そのものを変えることです!!

具体例としては、
・マスメディアの広告に対してネットやSNSの広告を打つこと
・自動車産業に電気自動車の存在が加わること

が挙げられます!

このように、業界に新たなアイデアが加わると新たな会社なども参入し競合他社も変わってくるかもしれません。

ちなみに、Win-Win戦略は、ゼロサムからプラスサムへのゲーム構造の変更と言えるそうです!

ゼロサムゲーム=参加者の得点と失点の合計がゼロになるゲーム
(誰かが得をすれば誰かが損をするケース)
プラサムゲーム=ゲームの参加者の得点と失点を合計すると、プラスになるゲーム
(株式市場全体が成長すると投資家全員が利益を得るようなケース)


〇まとめ

今回はゲーム理論の続きとして、囚人のジレンマやWin-Win戦略を取り上げました!

今回の結論としては、勝ち抜くよりも共存という感じですね。

今、自分がどのような行動をとれば利益が最大になるのか、考えるきっかけとなる記事になっていれば嬉しいです。

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是非また来週も見に来てくださいね。それではbye~♪