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『Sam Smith・Love Goes』アルバムレビュー【音楽】

Sam smith

Love goes

はいということで本日はサムスミスでlove goesをレビューさせていただければと思います。

今作は元々「To Die For」というタイトルにて6月にリリースされる予定でしたが、 コロナの影響もありタイトルも変わり先日発表されました。

その元々の『誰かの為に死にたい』というタイトルにあるように、

今作は彼の生い立ちや性・愛・生き方・音楽等々の考え方が

彼がこれまで歩んできた道に付随する形で歌われています。

結論からいうとこれはタイトルにもあるように、

愛が全ての背景にあり、愛が全てという結論をサムは最初に出しています。

「結局の所、私は愛が答えだと信じている。そして心に愛を、言葉と行動に思いやりをもって、私たちは歌い続けていく」

とサムもこのアルバムを制作するに当たって述べており、

全ての曲に彼の愛に対しての考え方が詰められています

同性愛者であることを公表し、様々なことを乗り越えた彼だから歌える 

究極のソウルフルバラードを体感できると思います。

そういった意味で初めてサムが楽しくアルバムを作っている姿が想像できました。

特に失恋したての方が聴いたら号泣してしまうほど、

彼の力強く切なく淡い声は僕ら心にフィルターを通さず直接届きます。

1.Young

サム自信この曲を正直な宣誓にしたかったと述べているように、

この曲には真実しかありません。

They'rе watching me, judging me, making me feel so usеd

Can't you see that all I wanna do Is get a little wild, get a little high

Kiss a hundred boys and not feel like I'm tied to them

If you wanna judge me, then go and load the gun I've done nothing wrong, I'm young

特にkiss a hundreds boysというフレーズを聴いた時に

この歌詞の文脈とは反対に自分のアイデンティティを誇っているようにも感じることができます。

楽器が一切使われていないのに、この迫力はもう声自体が楽器と化しているからかもしれません。

3.Another One

Oh congratulation you found the one, I think I can finally face it / I’m not the one / Never was the one

最初のこのフレーズ聴いただけで心にグッと来るものはありますよね。

というかこの曲はこの曲はこのフレーズだけで成立するほど

この歌詞の強烈な自己嫌悪とそれを和らげるピアノのメロディーが中和し、

相手のことを祝っているのに、それが一人残された彼の姿を想像させてしまいます。

5. So Serious

聴いたことのあるシンセのメロディーと

Put your hands in the air if you sometimes ever get sad like me

という歌詞は行き場の無い愛を表現していて、

自分のアイデンティティーを見失っている時期のサムと自分が重なります。

とてもシンプルなのに彼の歌う重厚な歌詞は非常に重くひびきます。

6. Dance

5曲目はself pityな曲で続いていたのですが、

一旦この曲で喪失した恋愛感情を振り払うように彼が踊り狂う姿は

どこかメロディーはレディーガガやアリアナグランデのrain on meを想起させ、

忘れたくても忘れられないもどかしい気持ちが、

ダンスムーブに乗ってフリ降りて来ます。

7. For The Lover That I lost

この曲はこのアルバムの中で個人的に一番淡く 一番好きな曲です。

ピアノとバイオリンのみのバックグラウンドに

So I lay a dozen roses For the lover that I've lost

I stand by all my choices

Even though I paid the cost Oh, all those nights, the lows and highs I share them all with you

So I lay a dozen roses I lay them there, I lay them there for you, mmm

という歌詞は

亡くしてしまった大切な人を思う気持ちがとてつもない慈しみを持って響きます。

どういう形でサムが大切な人を亡くしてしまったかは言及されてはいないのですが、

ここまで聴いて来た段階で、

全ての曲が失恋の曲にも関わらず同じ人間が作ったとは思えないほど、

三者三様の恋愛感を歌エル彼から本当に沢山の経験して来たことが伺えます。

8、Breaking Hearts 9曲目Forgive Myself

木漏れ日のような優しいベースサウンドに乗っかる淡いサムの声が

一人で部屋にいる自分の孤独を包んでくれます。

最小限の音で最大限のシンパシーを視聴者から引き出していると思います。

11. Kids again

曲の初めはサムの幼い頃の思い出や恋を歌っていたのですが、

この曲は彼の有名になり名声を得てからの切実な思いが歌われています。

Do you even think about it? The way that we changed the world

And don't it make you sad That we'll never be kids again?

最後に歌われる

もう子供に戻ることはないんだよ

という歌詞は本当に切なく、涙が出そうになります。

12曲目から17曲目は

ディスコムーブに変化していき、

1局から始まっていた懐かしむ淡いサウンドから視点を未来にむけ進んでいくんですが、

どこかサムの良さが後半では引き出せていないような気持ちはしましたが、

ディスコやクラブでかかっていたら

かなり好きな曲だと思いました。

前半では青春期

中盤で有名になってから

そして後半に Im ready等々の曲で近代の音楽を取り入れることで

未来に視点を置く三段構成は

聴いていて彼の成長をアルバムを追って見ているような気にさせます。

全体的に見ると

過去2作と比べてバランスが良く、

誰が聴いてもノスタルジアに浸れるし、

1曲は絶対的に過去の重なる部分が見える曲があります。

またサム自信自分を全て曝け出し、

自分の誰にも見せたくない日記を

そのまま歌にしたような曲が多く

聴いていて視聴者もサムもすっきりした気持ちになれるアルバムだと思います。

ここまで声で魅了されたのは久しぶりです。

最近は寝ている時も起きた時も頭の中にこのアルバムの曲が刷り込まれており、

いつも考えてしまいます。

特別な曲はないのですが、

前半から中盤の曲は全ての曲が僕にとって特別な曲になっています。

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