手話が繋いでくれた仲間
こんばんは!アラタです。
昨日は誕生日ということで、色んな方からお祝いしてもらえて嬉しい一日でした。
今日のテーマは「今までで一番楽しかったこと」です。今まで色んな思い出があるのですが、一番楽しかったことと言われるとすぐには浮かびませんね。
なんとか絞り出してみたのが「大学祭」。
大学2年生の時に手話サークルを一から立ち上げて、1年後に参加した大学祭での手話歌・手話劇について書いていこうと思います。
最初は・・・
手話サークルを立ち上げようと決意したのは応援団を退団して、大学一年生の冬。
大学1年生の頃の僕は正直、部活以外に友達があまりいなかったのでいつも一人で過ごしていました。大学に入ってコミュニティが広がるはずなのに友達はなかなか作れない・・・。
ろうの世界に慣れすぎていたせいか、手話を知らない世界に入って生活することが想像以上に難しかったのです。
「少しでも、手話ができる友達が大学にいればよかったのにな・・・」
そんな思いを持ちながらも行動に移せずにいました。そんな僕が、応援団を退団したことがきっかけになったのかは覚えていませんが
「手話サークルを立ち上げよう!」
そう決意して、Twitterで
軽く呟いてみました。反応は全く期待していなかったので、どうせ来ないだろうなと思っていました。しかし、数日後にある通知が届いたのです。
まさかの返事が来たので、飛び上がるくらい喜んだのを覚えています。その人と会うことになり、緊張していましたが筆談を通してあっという間に打ち解けていき、その人の友達からどんどんメンバーが増えていきました。
僕だけがろう者で、聴者に囲まれたサークルでしたが僕自身も新たな発見を通して、手話の楽しさをみんなと一緒に学んでいくような気持ちでした。
非公認から公認へ
メンバーが増えて行くのを実感しながらも非公認のため、なかなか活動場所に制限がかかることがネックでした。
そこで、公認を目指してTwitterでの宣伝活動や口コミ、友達を通してメンバーを集めていきました。僕の通っていた大学では10人集まらないと公認の資格を得られないため、なかなか厳しい道のりでした。それでも、諦めることなく続けて、大学3年生の4月前に公認の資格を得ることができました。
公認になったことで、活動の幅は広がりました。新歓に参加できたり、大学の教室を使っての活動ができるようになったりと、よりにぎやかな空間になりました。
ほとんどが僕の講義スタイルでしたが、みんなで楽しむことを一番にしたかったのでゲームを取り入れてみたり、ろう者の文化や自身の経験について話したりと幅広くやってみました。それに対して、最初は表情が固かったメンバーが手話を通して、どんどん表情が豊かになっていく姿を見て
「手話ってすごい!」
僕自身が驚くくらい、みんなの目がキラキラしていました。
そのメンバーの中で、特によく覚えているメンバーが一人います。初期メンバーの一人で、たまにスクールバスで一緒に帰る時がありました。その時も、いつものように手話で会話をするのですが、
初めての手話表現を見るたびに、止めてくる子がいました。
5分間の会話で10回くらいは質問してきていたぐらいに貪欲に手話を覚えて、僕と話そうとしてくれていました。その様子を見て、僕は面倒くさいなという思いは全くなく、
相変わらず、その知ろうとする姿勢すごいな・・・
そう思わずにはいられないくらいでした。
夢見た、大学祭への参加
手話サークルを始めた時から、大学祭で手話サークルとして何かやりたいなというのが僕の密かな夢でした。大学祭への参加をサークルのメンバーと話し合って、ようやく大学3年生の時に参加することになりました。
手話劇と手話歌
この2つを行うことになり、手話劇では「あなたの声がききたい」という本をもとに、聴覚障害の両親のもとに生まれた加奈子という女の子の話を劇にしました。
手話でセリフを言うのはなかなか難しかったと思います。僕は慣れていても、メンバーにとっていつもよりも長いセリフだったり使い慣れている言葉を手話で話すのはとても大変なことでした。それでも
そんな言葉がメンバーから出ることはありませんでした。それは手話歌でも同じでした。手話歌では、3つのグループに分かれて、1曲ずつ練習し、全体曲もありました。
簡単にまとめると、このような感じです。
それぞれのレベルに合った曲で行いましたが、②〜④に関しては完全オリジナルの手話振付で、意味をとらえた手話表現の方針だったため、歌詞と手話が全く違いました。
この振り付けに僕もメンバーも苦戦しました。何度も間違えたり、止まってしまったり・・・。
練習を積み重ねて、迎えた本番。
誰もが緊張していましたが、みんなワクワクした表情で“心強いなあ“と感じながら、演じたり歌い切りました。
特に、手話歌が終わった後に、お客さんが手話で「拍手」をしてくださったその光景がキラキラして見えて感動して嬉しかったのを覚えています。
繋いできた道のり
最初は僕の個人的な感情から始まって、できた手話サークル。
それが、いつの間にか、たくさんのメンバーに囲まれて手話べりできるようになりました。そんなメンバーがいてくれたから、僕の大学生活は「充実」していました。
一人一人のメンバーが僕との関わりを通して、手話を楽しんでいる様子を僕も楽しんでいたように思います。
手話サークルとして、大学祭に参加できたことが僕が今までで一番楽しかったとはっきり言える出来事です!
今日は「今までで一番楽しかったこと」をテーマに書いてみました。
では、また明日!
*連載小説『キミの世界線にうつりこむ君』
ジェンダー✖︎小説であり、様々な考え方や生き方にぶつかっていく物語。
小・中学生、教育に携わる人たちに読んでほしい作品‼️
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