教育脳科学とこれからの教育(小さいな意味で)について

 数年前から教育脳科学 (Educational Neuroscience)という分野に興味を持って、その関係でオランダの大学院で研究をしております。ところが、実際に取り組んでみてよく分かったのが、これって教育現場で使うの無理じゃね?ということです。論文を読めば読むほど、実験してデータを取ればとるほど、厳しさを実感しています。しかも実験、fMRIでもEEGでもEyetrackingでもなんでもいいですが、データが完全であることは先ずありません。実験のデザイン方法、データの取り方、そしてその分析など途方もない資材と時間が必要です。実際に論文になっているのは

1 本当に限られた実験のデータ

2 やっとこさ手元に残ったデータを分析

から導き出した仮説にすぎないのです。ということで、いきなり「脳科学が教える!」というのはかなり厳しいということです。

じゃ、やんなくていいじゃん、となりそうですが、でも多くの知見が脳の分析から導かれ、実験検証され、それが体系化され始めております。かなり気の遠くなる作業ですが、少しずつ教育現場への応用が進んでいるのです。

このノートは自分の研究メモと同時に面白いなと思った論文を紹介し、教育脳科学に興味のある方のお役に立てれば良いと思っております。

基本的に論文をメモのかたちで書くのでネタの元もしるしますので、ご興味のある方は自分で確認してくださいね。









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