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オリジナル特撮のためのインプット ダーウィンの『種の起源』で進化論の勉強をします

◾️進化を題材にするなら

オリジナル特撮のテーマの一つに「進化」があるならばやはり進化論について学ばねば
ということで、ここのところダーウィンの『種の起源』やその解説本を読んでいました。『種の起源』は結構難しい表現も多く、解説や要約した本も携えながらなんとか内容は分かりました。オリジナル特撮をつくる上で気になった部分を書いていこうと思います。

◾️進化論の理解

まず、ダーウィンによる進化論は、

①同じ種でも個体差が出る
②その時・その場所の環境に有利な個体差を持つ個体が生き残りやすい
③生き残りやすいということはその個体は子孫を残しやすい
④子孫を残しやすいということは環境に有利な個体差を受け継いだ個体が増えていく

という理屈です。ダーウィンは『種の起源』の中で、生物は最初から今と同じ姿でつくられ、今後も変わることがないという当時の主流だった創造説に対してさまざまな反論をしています。

『種の起源』では、人の手で新しい家畜や作物をつくりだしたこと、わずかな個体差がいずれ違う種へ至ること、さまざまな環境要因が絡んだ上で生物は生存競争をしていることをまずは解説しました。その上で、人の手によって人間に有利に変異した種がいるなら、自然環境によって変異した種がいるのも当然で、複雑にいろんな要素が絡む環境で種はその環境により適応するよう長い年月をかけて少しずつ変異し、その先に体の構造や習性の多様化、ひいては生物の多様化があるとしています。

◾️生じた疑問

『種の起源』を読む中で、オリジナル特撮の設定としてどうしても無理がでてしまう部分もありました。架空のお話なので目を瞑りたいところではありますが、物語の核になりそうな部分もあったので、記載しておきます。

・伝承に残る生物ということは、人間が何かしらの手段で認識して後世に伝えてきたということになる。そうすると少なくとも現代まで数百年から数千年程度しか時間が経過していないことになる。しかし、外見の特徴として明らかに分かる進化は数十万年から数百万年以上の時間を要する。伝承と進化は時間スケールが合わない。
→突然変異による外見の変化はあり得る。
→人の手によって際立った特徴を持つ個体を掛け合わせれば自然なものよりは意図的な変化を加えられる。
→環境の急激な変化が起これば極端な特徴を持つ個体がより生き残りやすい。

・伝承に残る生物も通常の生物と変わらない存在とするのであれば、伝承に残る生物と通常の生物に共通する祖先がいるはず。通常の生物とのつながりをどう持たせるか。
→具体的にどんな伝承生物を登場させるかによる。

・舞台となる山村にしか伝承に残る生物が確認できないのかはなぜか。広い範囲に分布できない理由があるはず。
→四方を山に囲まれ、伝承生物が山を越えることができない構造・修正を持っていれば狭い範囲の分布になる。

これらの疑問はかえってオリジナル特撮の中の謎として使えるかもしれませんね。これらを解き明かすことで真相に近づく的な。

◾️参考

今回読んだ本を記載しておきます。
・チャールズ ダーウィン 著 レベッカ ステフォフ 編著 鳥見 真生 訳『若い読者のための「種の起源」』(あすなろ書房、2019年)
・チャールズ ダーウィン 著 渡辺 政隆 訳『種の起源 光文社古典新訳文庫 上』(光文社、2009年)
・チャールズ ダーウィン 著 渡辺 政隆 訳『種の起源 光文社古典新訳文庫 下』(光文社、2009年)

◾️今後

本を読むとなるとなかなかすぐには終わらないのでnoteの更新頻度は落ちてくるかと思いますが、引き続きインプットを進めていきたいと思います。

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