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朝の声活!身体と声の朗読劇vol.3 その2

7月15日
朝から強い日差しの照りつける中
中目黒駅から歩いて10分ほどの場所でみなさんをお迎えしました。

今日からご参加の方と、単発でご参加の方もお迎えして、まずはチェックインから。
ここで話されるのがどんなお話であっても、お一人お一人の生活の中で垣間見える、大切にしたいことが少し窺い知れます。

次は身体からのアプローチです。
メインの活動は朗読なので、その前には内側の自分の身体を感じる時間を作ります。
黙って立って、今日の自分の身体を感じるところから。
ただ感じるだけ。気になる場合は少し動かしはしますが、あまりどうこうしようとしない。
そのあとは、重力に対して常に逆らって立ち続けている身体を感じます。
具体的には、下に引っ張られる力と、上で引き上げる力のどちらも感じて立つ
または、前後、左右へ引っ張り合う力を感じて少し動きます。

今回、平家物語という生と死が隣り合わせのお話を朗読していただくための準備運動として、引き裂かれる身体を体感してもらおうと思いました。

さて、いよいよメインの活動、朗読です。
今日の時間は古文を読むこと。
テキストは平家物語の巻第十一の中の二つのお話を朗読することにしました。
まずは初見で読み方を確認して、そのあとは一人で読む稽古をしてもらう。その後にお一人ずつ朗読する、の繰り返しです。
この巻は平家物語の中でも非常にドラマチックなことが次々に起こります。一つ目は那須与一のラストの場面。戦いが終わる頃の夕暮れに、7、80メートル離れた海側にいる平家が小舟を横にして紅の袴を着た女房が、紅に金の日の丸の扇を先端につけた竿を立て、手招きする。陸にいる源氏はそれを射落とす。
ただそれだけの場面ですが、名誉をかけて射落とそうとする緊張感と、見事に命中した扇が夕陽の中にひらひらと落ちていく様、が何とも言えず。語っていてとても気持ちよくなります。
もう一つは先帝御入水。もはやこれまでと覚悟をした平家側が8歳の天皇と共に海へと飛び込んでいくシーンです。
「これからどこへいくのか」ときく天皇に「波の下にある極楽浄土というすばらしい都へお連れします」と答え、抱きかかえて入水する祖母。
古語とはいえ、胸が痛くなる場面です。
最前線で戦ってきた男たちの最期、共に生きてきた女たちの誇りなど、いろいろな人の言動が語られていきます。
最後はその中のどこを読むかはそれぞれにお任せしました。みなさん、自分が声に出したい箇所は、なんとなくわかる、そして共感する場面のようです。
自分で選んで読んでいただくので、想いが声にのって、リアリティが表れてきました。
最後は参加者お一人お一人の平家物語が語られたようでした。

次回は「自分の言葉に直して読む」です。
宿題でいくつかの昔話や漢詩を出すのでその中の一つを選んで自分の言葉に直して書いてきてもらおうと思います。


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