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第38回 「やる気」とは

前回からだいぶ開いてしまいました。
「やる気」はなかったわけではありません笑

ということで、今回は「やる気」についてお話ししたいと思います。

そもそも「やる気」と何なのか

やる気「気」なだけに、目には見えにくいものであり
ここには個人的な感情が含まれやすい部分でもあります。
本人は「やる気」があっても、他者からはそうは見られないことも。
気持ちというのは、他者が決めつけるものではなく、自身の問題になるので
「やる気」を持てるようにして行くことが大切なポイントだと思います。

また、心理学の観点からいくと「モチベーション」と表現しますが、これには
「自己効力感」が関与すると言われています。

「自己効力感」とは

ある事態に対処するために必要な行動を、うまくやり遂げることができるかどうかについての、本人の判断。

簡単に言うと「自分にもできそうだと思えるかどうか」ということ。
確かに、やり方がわからないものや不得意な作業は、中々やる気がおきないものです。

「自己効力感」を左右する4つの要素

①直接体験

実際に成功体験を積むことです。

②間接体験

誰かが成功したのを見て学ぶことです。
気をつけたいのは、目の前で失敗したとするのを見ていたとすると、自己効力感は低下してしまう恐れがある。

③情動的喚起

自分で「今日の自分、いけるかも。」と感じることです。本能的ですが…
「今日はなぜか緊張していない。」
「最近いいことが続いているから、今日もイケる。」

理由は様々だと思いますが、不思議とできる気がするときは、自己効力感がかなり高まっているときです。

④言語的説得

説得という言葉が使われていますが、強制されるという意味はなく、
他人から「落ち着いてやればきっとできるよ」などと声をかけられることです。

このような体験が「自己効力感」が引き出されると言われています。

スポーツの現場において

「お前やる気があるのか?』

とか

「やる気あります!」

とかよく耳にすることがあります。

自分も現役当時言った記憶があります。
(言っておかないとマズイと言う空気感漂ってるときにw)

この「やる気」とは本心なのか言わされているのか。

深く考えると、怠慢なプレーや手を抜いたりなどの時に言われることが多い気がします。

そのプレーなどにも問題はもちろんあると思いますが、その前から問題があるような気がします。

スポーツはプレー以外にも、そこまでに至る練習や個々の準備、携わってくれた方々など多くのことが関与します。

その点を理解できないと、自分のやる気だけを前面に押し出してしまう。

最近は

「褒めると伸びるタイプです」

「好きなことをやりたい」

など、情報社会において個人の意見が通りやすくなっています。

・やりたくないからやらない
・合わないからやらない

取捨選択をできるようにもなってしまってます。
捨てすぎてしまうと、成長を止める原因ともなります。

意味があるから練習やトレーニングするのであって、意味のない練習はないと思います。
ここは指導者・教育者が、しっかりと「言語化」をして言語的説得をすることも大切なことだと思います。

やる気があっても物事の中心だけを見ているような選手がいる場合は、

「物事の本質を見られるように」

指導・教育することも大切だと思います。

いいプレーをする、勝つことだけが大切なことではなく、その周りに付随することが今後の社会においても、とても重要なことだということも指導して行くことも大切なことではないかなと思います。

「やる気」だけで

視野が狭くならないように

視野を広く持てるようにして指導・教育を心がけて行きたいですね。

広崎 哲也/Tetsuya Hirosaki
鍼師・灸師・あんま・マッサージ・指圧師
明治大学柔道部トレーナー(2002)
NTT -G Fukuokaラグビー部トレーナー(2003〜2013)
日野RedDolphinsラグビー部トレーナー(2014〜2016)
SuperFormula トレーナー(2013〜)
ボディケアマネジメント講師
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