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第31回 「受動」ではなく「能動」

今回は「サポート」における考え方をお話ししたいと思います。

ちょっと偉そうなタイトルですが、あくまでも私が経験して来たことになりますので、皆さまのお子さまや選手に当てはまるかわかりませんが、ご参考になればと思います。

親御さまからの質問で一番多いのが

「ストレッチをしないんですが、どうすればしてくれますか?」

親御さまはおそらく一度は言われたことがあると思います。

ストレッチはと言うか、学校体育でも準備体操というのはあります。
先生から「しっかり伸ばせよー」という言葉も、みなさん一度は経験したことあるでしょう。
しかしながら、ストレッチや準備体操が大切というのはわかってるものの、なぜこんなにもやらないのか。

答えは簡単です。

「ストレッチでの成果をわからないからです」

学校体育の怠慢とは言いませんが・・・
体育の先生から

「ストレッチの重要性」
「どこの筋肉を伸ばしているのか」
「ストレッチをしないとなぜ怪我をしやすくなるのか」

など指導・教育がないからストレッチはやらされるものだと思ってしまうんです。

ですから、まず初めにストレッチを継続してかつ自主的に行ってもらうには

「ストレッチでの成果をわからせること」

が、大切なことになります。

そして、親御さまや指導者の中にもよく見られるのが、自分がストレッチの成果をわかっていない・ストレッチをしていないのにも関わらず

「ストレッチをしなさい」

と、強要させるのです。
これが、私の経験からすると一番ストレッチをしないパターンです。
親御さまや指導者でお心当たりのある方は耳が痛いかもしれませんが。

まずは、お子様やアスリートのサポートをするのであれば、できることや理解できることはご自身もやることをお勧めします。


コロナの影響で活動自粛している部活やスポーツが増えています。
そんな中で、ストレッチの重要性をオンラインで指導しています。
細かなところまで説明しながらやるので、選手は真剣になってやってくれます。

先日も、オンラインでの指導でストレッチを指導したところ、このような返答をいただきました。

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説明をしながら行うことで理解が深まり、そしてストレッチの効果もわかります。
変化がわかることが、選手にとってモチベーションの1つにもなります。
そして、親御さまの理解もとても大切なことです。

また、チームでもこういった現象が起きました。


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ストレッチの効果がわかるということは、選手自身が自主的に行うようになります。
こちらのチームは、週2回のオンライントレーニング を行っていますが、選手の柔軟性がかなり上がって来ています。
ラグビーはコンタクトスポーツで、自粛がまだ解除されない状況ですが、この期間を使ってしっかりと身体と対話することで、グラウンドに戻った際にはパフォーマンスの違いがわかるのではないかなと思います。

私が経験して来たことから思うに、サポートする際は全てをしようとするのではなく、自分ができる範囲のものをサポートするようにしてあげてください。
そして、選手に寄り添うことで悩みや考えてることなどがわかるようになると思います。
その時に、どういう言葉をかけたらいいのかなどわかってくるかと思います。

まずは、選手とお子様とコミュニケーションをとるようにしてください。

間違っても、自宅に帰って来た子どもに

「今日どうだった?」

という言葉はかけないようになると思います。
この言葉の意味を考えて見てください。

広崎 哲也/Tetsuya Hirosaki
鍼師・灸師・あんま・マッサージ・指圧師
明治大学柔道部トレーナー(2002)
NTT -G Fukuokaラグビー部トレーナー(2003〜2013)
日野RedDolphinsラグビー部トレーナー(2014〜2016)
SuperFormula トレーナー(2013〜)
ボディケアマネジメント講師
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