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第39回 「心の筋トレ」

今回は「怒り」についてお話ししたいと思います。

「ピークは6秒」

人の衝動的な怒りの感情は、「約6秒」と言われています。
イラっとしたり、感情的になったときは「6秒」我慢すれば、言い合いやケンカなどをした後の後悔が少しでも減ります。

・深呼吸をする

・違うことを考える(相手がさらに起こる可能性はありますが笑)

・感情的になったときに、回避するための策を予め準備しておく

など、感情をコントロールすることが大切です。

では「怒り」とは何なのか

専門用語でいうと「防衛感情」と言われています。
生物は敵が現れたとき、アドレナリンを分泌して体を緊張・興奮状態にして、相手を襲うか逃げるかの究極の判断をします。
その指令を体に与えるのが、怒りという感情。
生存本能に組み込まれたとても原始的なものだから絶対になくすことはできないと言われています。
現代では命の危険に晒されることはまれで、そこまで強い怒りは必要ないはずですが、激しい怒りを抑えられない人がいるのはなぜか。
理由のひとつとして怒りに対する耐性の差があると考えられます。

第二次感情

怒りを直接感じるわけではなく悲しい・寂しい・苦しいといった第一次感情が許容量を超えたときに、怒りとなって表れます。
いろんなネガティブな感情がたまり、許容がいっぱいになると怒りとなってあふれ出す。よく怒っている人に「怒ってる?」と聞くと、「怒ってないよ!」と余計に怒り出すことがありますが、あれは怒りの元である第一次感情をわかってくれていない、というところからの発言になるということです。

親のコピー

怒り方の癖は、だいたい思春期までに決まると言われています。
子どもの感情表現というのは、基本的には親のコピー。幼い子どもにとっては親がすべてなので、大人の世界に入りたくて、親の真似をします。
ですから、ひんぱんに怒る親の子どもは、怒りやすくなる傾向がある。怒り方の癖も、気づいたら自分にそっくりだなと感じることもあると思います。
怒りの感情は身近な相手にほど強くなる。身近な人には甘えもあるし、変わってくれるんじゃないかという期待自分のことを理解してくれてるという思い込みもある。わかってほしいという思いがあるからこそ、余計に怒りが高まるのです。

怒りをコントロールするには

1.思考のコントロール

人は「~すべき」という自分の信条が裏切られたときに怒りを感じます。
「許せない・許容範囲・許せる」という大きく3つの感情があり、無駄に怒らない人は「許容範囲」のゾーンが広い人。
ここを広げることで、ささいなことでイラッとしなくなります。

コミュニケーションが大切で、許せないものが何か・許容範囲は何なのかなど、相手に伝えることでコントロールができます。

2.行動のコントロール

ひとつは、わかりやすく具体的にリクエストすること
例えば子供が宿題をやらないときに「なぜ宿題をやらないのか」と怒るのではなく、「どうしたら宿題をやるか、一緒に考えてみよう」とリクエストしてみる。

もうひとつは気分で怒らず、怒り方にブレがないこと。

3.衝動のコントロール

タイトル通り衝動的感情は「6秒」と言われています。
その場の「6秒」をコントロールできれば、怒りを抑えることができるようになります。

感情や精神というのも、身体と同じで「トレーニング」を積むことによってパフォーマンスは上がって行きます。
選手において、学校や家庭においても様々なストレスがかかります。
そのストレスが、パフォーマンスを下げてしまう要因の一つにもなります。

疲れてるときや集中力が低下している時など「怒り」という感情をコントロールすることが難しくなるので、日常からトレーニングをして行くようにしましょう!

まずは「6秒トレーニング」

広崎 哲也/Tetsuya Hirosaki
鍼師・灸師・あんま・マッサージ・指圧師
明治大学柔道部トレーナー(2002)
NTT -G Fukuokaラグビー部トレーナー(2003〜2013)
日野RedDolphinsラグビー部トレーナー(2014〜2016)
SuperFormula トレーナー(2013〜)
ボディケアマネジメント講師
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