Kadenz fermata//Akkord:fortissimoをクリアしました


はじめに

PS Vita/PCでリリースされているKadenz fermata//Akkord:fortissimo(カデンツァ フェルマータ アコルト:フォルテシモ、以下カデンツァ)というゲームをクリアしました。

公式サイト

今回わたしが遊んだのはVita版です。攻略サイトのお世話になりつつトロコン済み。
以下、核心に触れるようなネタバレはしない方向で感想などを書いていきます。ただし、ゲームの内容に一部言及していますので、一切のネタバレを踏みたくない方はご注意ください。

どんなゲーム?

La'cryma×5pb.Gamesによるちょっと変わったアドベンチャーゲームです。
もともとLa'crymaがPC向けにリリースしていたfortissimoという厨二熱血マホウバトル恋愛アドベンチャーの続編として発売されました。
カデンツァが2014年、fortissimoに至っては初出が2009年らしいので、どちらもちょっと前のゲームですね。
(fortissimoは大人向け版もあるのでリンクは貼りません。興味のある大人はググってみてください)

もともとこのfortissimoの全年齢完全版(fortissimo FA)を途中までプレイしていたため、続編の存在が気になって手に取りました。3年くらい前に。
今回この記事を書くにあたってFAを久々に起動してみたところ、最後のセーブは2017年でした。嘘やん……。
しかも共通さえクリアしてないし。嘘やん……。

あらすじ

詳しくは公式サイトを参照。
ざっくり言うと、前作での大変な戦争を乗り越え平和に暮らしているマホウツカイと呼ばれる特殊能力者たちのもとに、彼らを危険因子として排除しようとするキセキツカイという勢力がカチコミをかけてくる話です。

マホウツカイが旧キャラで、キセキツカイが新キャラという扱いになります。プレイヤーは双方の視点から、彼らの約20日間に及ぶ日常および戦いを見守ることになります。
前作はギャルゲーですが、本作は恋愛要素がほぼありません。

ゲームシステム

プレイヤーである「あなた」が、カメリアと呼ばれる謎のAIのサポートを受け、作品世界の運命に介入するゲームです。
具体的にはバトルシーンの特定のタイミングで特殊コマンドを発動し、そのままではバッドエンド直行であるマホウツカイ/キセキツカイたちの未来を少しずつ変えていきます。
プレイヤーとカメリアは時空間を行き来しながら最良の結果を積み重ね、破滅の運命を回避することを最終目標としています。
設定上、高次存在であるプレイヤーはVitaの端末を通して作品世界を観測している格好になっているため、

次元の壁を超える系の作品が好きな人はけっこうハマると思います。

感想とか

楽しかった

まず、システムにもテキストにも癖はあるものの非常に楽しかったです。びっくりしました。
いわゆる厨二系の燃えゲーであり、バトル中は常に必殺技の名前を叫んでいるようなノリなのですが、テキストの癖が強すぎてfortissimoで遊んでいたころの記憶が鮮明に蘇ってきました。
バトルは前作ではだいぶくどかった覚えがあるのですが、カデンツァではしつこすぎずいい塩梅だと思います。
一枚絵やエフェクトを駆使した派手なバトルはなんだかんだと見ごたえがあり、夢中になって読み進めることができました。

日常パートは、いわゆるギャルゲーのたぐいに慣れ親しんでいる人なら普通に読めると思います。バトルに比べるとこっちはだいぶ普通です。

読めない当て字とルビ、そして専門用語もりもりなのはご愛嬌。

好きなキャラとか

マホウツカイ側では芳乃零二、雨宮綾音と霧崎剣悟、キセキツカイ側ではルドラです。
ざっくりと好きなポイントを以下に記します。

  • 芳乃零二
    チート級の強さをもつ主人公。強すぎて段々癖になってくる。けっこうあっさりした人物で、主人公としてはちょうどいいと思う。

  • 雨宮綾音
    零二に熱烈なアプローチをする生徒会長。フィクションでよくあるスーパー権力持ちの超人。ラストバトルの隠し技で、勝手に赤いドレスにお色直しをしたうえでブーケトスをやりだしたところで大好きになった。図々しすぎて素敵なので、そのままのあなたでいてください。

  • 霧崎剣悟
    fortissimoでは惜しまれつつも早期退場した男。あまり強くないというポジションだったはずが、大幅なテコ入れによってキャラ掘り下げ+能力強化が図られ一気にかっこよく美味しいキャラに。製作側に彼のファンがいたに違いない。

  • ルドラ
    戦場で育った系の少年キャラ。彼の心の成長にそれなりの尺が割かれており、大人たちから大事なものを学ぶというエピソード自体の出来もいい。有塚系のスカしたタイプの少年だと思っていたので、いい意味で期待を裏切られた。

また、零二の相棒であるサクラ(CV:南條愛乃)は声の出し方がパンパカパンツ系統だったので、プレイ中はずっと美少女の外見をしたパンパカパンツだと思っていました。ごめんなさい。

好きになれなかったところ/気になったところ

残念ながらキセキツカイ側の主人公であるフレイアのキャラクターは最後まで好きになれませんでした。
彼女はとある理由から零二(またはマホウツカイ)に強い恨みを抱いている人物なのですが、感情のままに憎悪を募らせる様子にあまり共感を持てませんでした。もうちょっと対話をしてくれ。

また、おそらく製作上の都合で前作のマホウツカイの一部がカチコミのターゲットから外れています。(最終的には全員登場しますが)
海美のコピー能力など、どう考えてもヤバいマホウが放置されている点はちょっと気になりました。

攻略がしんどい

システムにかなり癖があり、トロコンまでの攻略が非常にしんどいです。
バトルシーンのフラグ管理が複雑でノーヒントでの攻略はかなり面倒だと思います。一応ショップアイテムでヒント機能を解放できますが、お金稼ぎの方法を知らない限りはかなり後半にならないと使うことができません。

ちなみに、バトル中に適切な行動を取ること自体がトゥルーエンドのフラグになっているため、素直に攻略情報を調べたほうが楽しいタイプのゲームです。ちなみに、仕様上の制限によりVita TVでのトロコンは不可能だそうです。

お世話になったサイト
誠也の部屋 様(リンクが貼れないためURL割愛。ごめんなさい)

いくつかこの通りに行かなかったところもあったので、フラグ管理は本当にややこしいんだと思います。

さいごに

積みゲー消化の一環として思い出したかのように遊んだタイトルでしたが、非常に楽しむことができました。
今から新規ユーザーが付くタイプの作品ではないと思いますが、ご興味のある方はぜひ手に取ってみてください。楽しいぞ。

わたしはfortissimo FAをクリアしてきます……。

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