見出し画像

土曜の夜に向けまして ー これってあれの物語

風が吹いて馬券が舞って、岡部幸雄はこう答える。
「外れ馬券に気を取られ、馬がやる気を無くしたようです」

〝そんなことあるか!〝とツッコんだのが藤野広一郎。フランス文学者にして馬券師ですね。
氏は指摘する。

「そもそもジェニュインに中山の2,500は長い。また、父サンデーサイレンスは気性の難しいところがあるから、馬群で揉まれて機嫌を損ねたものだろう。
それをトップジョッキーたる者が、外れ馬券とは何事か」

これは1995年、有馬記念の顛末。競馬サークル以外で初めて指摘したのは藤野広一郎ではなかったか。
そして25年ほど前に出た彼の『知性派の馬券学』(コスモヒルズ)は、未だに俺のバイブルである。
明日はオークス、予想は別途。

さて、先日これをFacebookに貼ったら、友人たちから大絶賛。イイねの嵐。
◆シャーデー The Sweetest Taboo

https://youtu.be/dqo2DxUBb-o

つけたキャプションは〝週末の夜を思わせるラテンのリズム。哀愁ただよう今日は雨〝。
ここはスムース・オペレーターじゃないぞと。しかしシャーデーって人気あるんやね(今さら感)。

本曲聴いてて気づいたのは、これって屋敷豪太というかシンプリーレッドじゃね? といふこと。同じリフの繰り返しといい、ギターやホーンの使い方といい。ブレイク時の深いベースといい。
曲調とアレンジメントがシンプリー・レッドそのもの。

シャーデーは80年代に一世を風靡した。同じ英国、ほぼ同年代でシンプリーレッドもまた。
あいつらはソウル・トゥ・ソウルやシール

https://youtu.be/rEL0Wq9kX7c

にも絡んでおるから、シャーデーにも関わっていること、じゅうぶん可能性がある。
例えばこれなんか、

https://youtu.be/au8rHGvytn8

これよね。

https://youtu.be/hP_CRUqovp4

合わせ技的には、くだんのソウルIIソウル。

https://youtu.be/pCC0eXSAhYE

まあバッハ以来すべての旋律は出尽くしているわけだが。こんな「気づき」はとても面白い。
こういうことを面白いと思えるかどうかで、知性の有無が問われる。うむ、決して学歴じゃないのだ。
センスというかリテラシーの問題。単にネタ探しというのではなく。
事実、文芸評論家の斎藤美奈子は言っておる。

「〝これってあれよね〝が教養の証」

外れ馬券が風に舞い、藤野広一郎はもちろん知性派。古書がタダ同然で売ってますから、読んでみてください。

締めは再三。音楽座『リトルプリンス 星の王子さま』のテーマ曲とも言える、
◆Stars

https://youtu.be/_P0YFSXS6CI

I was there. Gota from Kyoto, Red a Manchester, and me from Fukuoka. Simply Red gathers everyone from stars.

とは、本動画につけた拙コメント。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?