ところで感想文



やっぱアレよね。大山君は4番よね。

最近読んだ本。

◼️松本清張「神と野獣の日」(角川文庫)
ある日あるとき、同盟の某国が間違って、東京に向け核ミサイルをブッ放つ。
米軍に頼み迎撃ミサイルを撃つが、いかんせん放たれたのは5発。現在のPAC3やイージスアショアよろしく、決して全機を撃墜することはできない。
首相・政府はあわわわわ。東京の半径20キロ四方は少なくとも壊滅するから、人民は、はあ、百貨店のデパ地下に立て篭るやら、地下鉄にアレするやら。
ところがあまりに人が多くって、酸素は欠乏し次に来る人々を排除。外では理性をなくし、男が女を強姦し、あるいは祈り・・・薬物でいち早く命を断つ面々も。
清張さんの唯一のSF小説。政府も民ももはやこれは喜劇的だが、どこか既視感がある。東日本大震災だけじゃなく、日々のもろもろについても。
上梓されたのは昭和38年。東西冷戦絶好調で、あの頃は核戦争の脅威があった。しかし今に通ずる本作は、ある意味予言の書でもあるという。
核の脅威は一見なくなったかも知らんが、未だに「核武装せよ!」なる低脳が跋扈。そこにこそ、真の脅威がある。

◼️南條範夫「大名廃絶録」(文春文庫)
〝滅び〝は常に美しい。しかし彼らは、何ゆえ滅亡したのか。
戦国時代に功を挙げ名を成した大名たち。例えば

・(八犬伝で有名な)房総の里見氏
・宝塚歌劇「野風の笛」で取り上げられた、松平忠輝さん
・小林正樹監督の「切腹」
https://youtu.be/5_0v1fFOhYY

じゃ、仲代さんは福島政則家の元家臣。

他には晩年の家康公の宿老・政治顧問だった本多正純等々。親藩外様を問わず、その悲哀は止まることを知らない。
なぜ彼らが取り潰されたのか。この詳細を、これまた〝忘れられた作家〝南條範夫氏が明らかに。

◼️春日太一「鬼才 五社英雄の生涯」(文春新書)
五社監督で有名なのは、「鬼龍院花子の生涯」
https://youtu.be/Ds9QsRNwkV8

なめたらいかんぜよ、という。

あるいは「極道の妻たち」、その一作目だろうか。

しかし実は60年代初頭に、
https://youtu.be/njEq3eCLS4Y

を撮っていて、丹波哲郎さんはもとより、平幹二朗さん@俳優座や長門勇さん@浅草出身が、これでブレイクしたという。
つまり五社さんは、フジテレビの社員ながら殆どヤクザですわ。晩年ガッツリ墨入れてたし。
それほど映画・映像に気を入れていました。そんな彼の生涯を、稀代のライター春日太一氏が詳らかにしております。

・・・

じゃあ音楽は、またもやボスということで。やや、スピリッツ的に。
https://youtu.be/XRdNwHmUiiQ

我らが阪神タイガースにも、こんなスピリットがあれば良いのだが・・・
矢野のスピリチュアルじゃなくって。


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