眠れぬ間に間に(2)

(1)はこちら。

https://ameblo.jp/darshaan/entry-12613007771.html

さて、とある方がこんなことを呟いていた。

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「17世紀はガリレオやニュートン、ライプニッツらをはじめ、『天才の世紀』と形容されるが、この時代の哲学史研究においても、様々な哲学者・科学者たちの交流によって科学理論・哲学理論が形成されてきたという観点からの研究が多いように思う。
歴史的背景を踏まえない哲学史研究はむしろあり得ない」

然り。ここで俺が直ちに想起したのはドストエフスキー。
彼は作家であり専業の哲学者ではない。がゆえ、『カラマーゾフの兄弟』を書くにあたって若き哲学者ソロヴィヨフを帯同。オプチナ修道院を訪ね、その神父碩学に取材した。
この神父がゾシマ長老のモデルになった。

哲学史研究ではないけれど、これまた交流・コラボと言えないか。しかし氏のご指摘どおり、事は「歴史的背景」あるいは歴史観である。

ドストエフスキーの時代、19世紀ロシアではツァーによる専制。ロマノフ王朝末期、土地も農奴も全てツァーのもの。
ドストエフスキー自身は共産主義でも何でもないが ー むしろ彼は唯神論 ー それでも反抗。死刑になるところ危うく難を逃れ、シベリア送りに処せられた。
彼は専ら〝ロシアの神〝を追い求めた。それが『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』に結実したのだが、もはや政治的反逆が不可能だったこともあり、よすがは専ら神にしかなかったとも言える。

これが当時の歴史的背景であり、ドストエフスキーの哲学。

いっぽう19世紀ロシアでなくとも、苦難のなか人は常に神を求める。では、キリスト教の歴史観とはどんなものなのだろうか。

https://youtu.be/rhfamOXlcu8

その2、歴史観の巻。上記説教を次に要約。

記憶喪失=病気である。これは個人のみならず、国や民族が己の歴史を記憶喪失したら、病気。
歴史を学ぶ意義は今わたしたちが抱えている問題や束縛を、別の時代の視点から眺めてみるといふことにある。が、こと近代史について我々日本人は、アジア諸国の人々に全く太刀打ちできない。これを「記憶喪失症」という。

歴史観には3つある。

1、循環型
道教がこれで、〝歴史は繰り返す〝というもの。

2、酔っ払いの雀型(気まぐれ史観)
雀を酒蔵に漬けると、まさに千鳥足。どこへ行くかわからないそれは、偶然型である。

3、直線型
「初めに、神が天と地を創造した。地は形がなく、何もなかった。闇が大いなる水の上にあり、神の霊は水の上を動いていた」という創世記の第1文から、「わたしはアルファでありオメガである。最初であり、最後である。初めであり、終わりである」「渇く者は来なさい。いのちの水がほしい者は、それをただで受けなさい」という黙示録の最後の文まで、歴史は直線的に進むという考え方。

クリスチャンはもちろんこの直線型であり、A地点からB地点(山本耕一さんじゃないですよ)の間、自分が今どこにいるのかを知る。
◆ザ・ぼんち ー 恋のぼんちシート
https://youtu.be/rYOYHKnKHeY

これ近田春夫だったんだね。。。

アダムとエヴァがサタンに誘惑され、罪を犯してからずっと、この世はサタンの占領下にある。本来人間が持っていた支配権を、サタンに占領されておる。
これは現在ではネット上を見れば明らかで、ネトウヨすなわち差別とデマ、歴史修正主義などが跋扈。すなわちネトウヨ やリヴィジョニストこそサタンの手先であるが、キリストが十字架につけられ、3日目に甦られたあの日を以て、実はサタンの敗北は決定している。

では、敗北が決定しているのに何故サタンがいるのか。
それは、キリストの再臨までの間、神は1人でも多くの人を救おうとしているからである。
いわば我々は、既に神が勝利しているのを知らない状態。例えば横井正一二等兵も小野田寛郎少尉も、第二次大戦が終わっているのを知らなかった。それは情報が伝わるのに時間差があったに他ならず、我々もその情報(実際に神がおわし、それがどんな方であり、その神が既に勝利されていること)を知らないのだ。
つまり、サタンから支配権を奪還・占領地を回復し、神の国へ向かって行くその戦いに、あなたも招かれているということ。これがクリスチャン生活のゴールである。

とはいえクリスチャンにもいろんな派がある。ではここで一旦、キリスト教会の歴史を見てみよう。

・まず(ペテロが任された)メシアニック・ジュー、ユダヤ信徒の教会があった。これと異邦人(ユダヤ人以外)教会が分裂※。この異邦人教会がローマンカトリックのベースである。
・11世紀にローマンカトリックが東西分裂。西のカトリック(現在のローマンカトリック)と東の東方教会(ギリシャ正教)が互いに破門し合ったのだが、これは現在でも続いている。
・さらに東方教会が、エチオピアン・コプトと分裂。
・17世紀、マルティン・ルターらによる宗教改革。プロテスタントができる。
・プロテスタントはプロテスト(反抗)好きなので、諸派に分裂。現在に至る。
※ちなみに俺はルーテル教会です。

これら分離分裂の歴史を克服する原点は、※のメシアニック・ジューとローマンカトリックの和解にある。前々教皇ヨハネ・パウロ2世(第264代)の功績は、これら和解の流れを作ったこと。イエス様が再臨されたら「あんたバプテスト?」とか聞かんやろ?
和解の精神こそ神の望まれるところであり、これが占領地回復の戦いでもある。

我々は、そういう歴史の中にある。個々の動きも、この全体の中で捉えるべきなのだ。

                   *

音楽行きます。原爆投下、戦争への怒りを込めて。

これはリアル『シスター・アクト(天使にラブソングを)』
◆シスター・クリスティーナ ー 値札(Price Tag。オリジナルはジェシー・J)
https://youtu.be/Vu3WF53Qwgc


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