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ぼんやりとした気持ち

最寄りのコンビニまでの距離が、遠い。

セブンイレブンまで、片道1キロあります。
往復2キロ。いや遠い。

急に「ゼロサイダートリプル」が飲みたくなる日があります。

今日のような日です。
それは、平日の弁当をすべてつくりおえた日。
洗濯を3回して、スーツもワイシャツもアイロンがけした日。
1時間の昼寝をして、目覚めがすっきりしている日。
アルバトリオンのライトボウガンをつくりおえた日。
ランニングと夕食を終えている日。
すでに風呂にも入り終えて、あとはいつ寝てもいい日。

こうなっちゃうともう。
アルコールとご機嫌なお菓子、それにゼロサイダートリプルが完全に必要な日になります。

いまはもう、鼻歌まじりにサイダーを飲み、グミを食べながらこの記事を書いています。

いい感じの夕暮れと涼しい風が、僕をセブンイレブンへ導いてくれました。

もっと近くに別のコンビニはあります。
しかし、片道500m。ちょっと遠い。

そしてそこに、ゼロサイダートリプルはありません。

遠くても、今日のぼくに必要なのは、セブンイレブンでした。

去年この町に引っ越してきたときは、その遠さに絶望していました。
スーパーにいくにも、片道2キロあります。どうすんの?

別のコンビニも、最初はなかった。
今年の春にできたのです。

とんでもない田舎にきてしまったような気がしていました。

夜になっても周囲に街灯がないし。
通勤途中、誰に会うこともない。

イヤホンして歩いてると、急に散歩しているじじいが出てきて、めちゃくちゃビビることがあります。

田舎とは、すさまじい車社会であることを学びました。
まず僕のように、自転車で行動している人すらみかけません。

スーパーも遠いので、買い物なんかも結構ツライ。
もっとでかい冷蔵庫が必要だと思いました。

それに、虫の声と存在感がすごい。

家にいると夜、ばち、ばちっ!という音が窓のほうから聞こえます。

何かと思いカーテンをあけて外をみると、とんでもない大きさの蛾が群れをなして僕の部屋に侵入しようと試みています。

「おいおいここは本当に”市”なのか?村の間違いじゃあ…。」
なんて思うこともしばしば。

しかし今となっては、セブンイレブンへ向かう道すがら、誰にも会わない、すれ違うことも、人の姿をみかけることもない。

往復の2キロでまったく…?
すごいな…。

でもそんなこの町が、けっこう好きです。
自分のペース優先で暮らしても、誰かに迷惑をかけることがないから。

誰にも会わないので、身なりを気にせず出かけられて楽すぎる…。
どうせいつか転勤するし、みられていたとしてもかまわない。

こんなに楽なら、もう1年いたいな~という思っている自分の気持ちに、サイダーを買いにいくことで気づきました。

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