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小さなWeb制作会社でテレワークを開始するまで

テレワーク導入のきっかけ

最近は、台風や大雨が都市部に直撃するたびに、無理な出勤が話題になります。またオリンピックが東京で開催される影響で交通規制が予定され、
大企業が期間中は全社でテレワークを決定した記事なども散見されます。
弊社は小規模なWeb制作会社ですが、今年はじめて制作スタッフのテレワークを開始しました。

あるスタッフが、故郷に帰ることになり、必要性にかられてテレワークを検討し始めたというのがきっかけです。ただ、テレワークを開始するまでの準備が大変でした。テレワークを会社として始めるストーリーをあまりみないので、弊社の場合を軽く共有しておこうと思います。


テレワークでの働き方準備について

まずは、以下の2つの視点でテレワーク実施の検討を行いました。

1. 雇用・労務面
2. 実際の業務面

1.雇用・労務管理面の検討

雇用・労務管理面については以前、別のスタッフが自宅勤務を短期間実施した事例があり、かなり調べていました。そのため顧問社労士と連携し、スムーズに準備できたと思います。

また日本テレワーク協会の訪問コンサルを受けたことがあり、労務管理については「性善説」が合理的と事前理解できていたことも重要だったと思います。

https://japan-telework.or.jp/
※各種助成で費用をかけずにコンサルを受けられることも多いですよ。


2.実務面の検討

業務実行面ではWeb制作に関わる以上、容量の重いデータへのアクセスや、協働作業の分担確認など必須条件が多数あります。この環境整備がもっとも時間と費用がかかりました。

またネットで情報収集しても非常に分かりにくく、Web制作特有の条件には乖離していることも多いと感じました。

結果的に知人の協力を得て、SSL-VPN環境を構築することで、テレワークに耐える業務環境を実現できたと思います。

とはいえ・・・社外から社内環境へのアクセスは速度制限があります。
社内環境との比較では、テレワークでの業務内容は制限されることが分かりました。

そのため逆にテレワークに即した業務設定を行うことが重要です。
またコミュニケーションを密に行うためにHangouts Meetは頻繁に実施し、
1〜2ヶ月に一度は出社してもらうこととしました。

SSL-VPNとは?

ネットワーク上のセキュリティはSSL-VPN環境構築で一定担保でき、Web制作もやり方次第で可能という目処が立ちました。

あとは実際のテレワーク現場でのセキュリティ保全も重要です。
スタッフは新居に引っ越し、仕事開始の準備ができた段階で、実際に現場視察を行い、問題ないことを確認しました。


テレワークをスタートしてみて

実際にテレワークを数ヶ月始めてみて、感じることと改善したことがいくつかあります。

- テレワークできる仕事と向かない仕事があること
- 顧客からテレワークスタッフに電話がかけられない
- 社内の繁忙の雰囲気を共有できないこと

テレワークできる仕事と向かない仕事があること

弊社の場合、細かく社内スタッフとコラボレーションしながらの制作は不向きでした。でも、テレワークスタッフがじっくりと取り組めるスパンの仕事をベースであれば、問題ありませんでした。これは仕事の振り方に配慮が必要です。

顧客からテレワークスタッフに電話がかけられない

顧客からテレワークスタッフと直接電話でやり取りしたいとの要望があったときはコールバックさせることにしていました。もちろん顧客にもテレワーカーであることは隠さずに説明しています。
それでもやはりご不便をかけることになったかと感じています。
対策としてSkypeの電話番号取得も検討しました。(結果的に導入に至りませんでした)

社内の繁忙の雰囲気を共有できないこと

Web制作の案件が集中し、社内が殺伐とした雰囲気になることがあります。いわゆる繁忙期突入です。
しかしテレワークスタッフには、なかなか共有できないので、メールやチャットのやり取りで、双方に配慮不足に見える場面もありました。これは経験を積むことで解決できそうです。


まとめ

Web制作業界にもテレワークは増えています。一方で組織的、協働的な取り組みは、実はかなり準備と組織的な理解が必要だと感じました。また、テレワークを行う本人も自己管理でき、規範遵守のタイプでないと続けるのは困難だと思います。

スタッフの長い人生ではいろんなことが起こり得るので、その変化を会社として吸収し、仲間としてともに働き続けることができるか? テレワーク環境づくりはその回答の一つがあるのだと考えています。


株式会社プランユーケーはWeb制作会社ですが、独自CMSを開発し、全国展開中です。

またWeb制作に挑戦したい方も募集中です。


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