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🌠2022/2/13(日)金星が最大光度! [星空の見どころ<不定期配信>]

特別な道具なしで気軽に楽しめる、星空のみどころ情報を不定期でお届けします。今回は、早起きの人向けの、とびきり明るく輝くあの惑星と、その周りの星たちのご案内です☆

💫金星の明るさ

明け方、東の空、太陽が昇ってくる少し前にとびきり明るく目立って輝いている星が昇ってきます。
明けの明星(あけ の みょうじょう)金星ですね。

ちなみに、夕方に見えている時は、金星は
宵の明星(よい の みょうじょう)と呼ばれます。

2022/2/13  5:30am (夜明け前、南東の空)

(見える時は)いつ見てもとびきり明るい金星ですが、本日2月13日が最高光度、つまり明るさがピークに達する日なのです! 

・・・とはいっても、そんなに急に明るさが変化するわけじゃないので、ま、ことしの夏頃までは、日の出前の東の空で、明けの明星としてその姿をバッチリ見ることができます。

星に詳しくない人でも、とにかく一番明るく見える星なので、間違えようがないくらい分かりやすいのが良いところ^^
早起きの人は、日の出前にうっすら明るくなってきた東の空で、金星をぜひ探してみてください♪😊

・マイナス4.9等星の明るさってどれくらい?

今回の金星の明るさは、マイナス4.9等級に達します!
とびきり明るい、といってもこのマイナス4.9等級の明るさって、一体どれくらいのものなのでしょうか。

星の明るさを示す「等級」の数字について、少しだけ踏み込んで説明をしてみますね。

まず基本ルールとして

星の等級は、数字が小さいほど明るいことを示す

と定められています。

一等星は明るい星で、二等星はそれに次ぐ明るさで…と考えると、数字が小さい方が明るい星だということがイメージしやすいでしょうか。この定義、数字がマイナスになっても有効なので、マイナス等級の天体は、数字が小さい分、一等星よりもさらに明るいってことになりますね。

で、もう少しだけ踏み込んで等級の数字について説明すると、

 一等星は六等星の100倍明るい

という定義があります。

今回は、ややこしい計算は省いて
「5等級の違いが、実際は100倍の明るさの差」
そして、も1つ追加で
「1等級の違いは、約2.5倍の明るさの差」
と覚えておきましょうか。

すると、今回の金星の明るさは、およそマイナス5等級なので…0等星の約100倍明るい! ということになります。1等星と比べたら、250倍の差!

つまり、、例えば夏の大三角の中で一番明るいベガ(こと座/0.03等)と比べると、いまの金星はそのベガを100個分、ギュッと集めて1つの星にしたくらいの明るさ❗  ※ベガってかなり明るい星ですよ~😃

あるいは、朝ドラのテーマソングタイトルでおなじみのアルデバラン(おうし座/0.85等)や、春の代表的な一等星スピカ(おとめ座/0.98等)、夏の大三角にあるデネブ(はくちょう座/1.25等)などと比べたら、それらの約200~300倍程度。

なかなか強烈な明るさですよね。

でも、実際の金星の姿を見て確かめたら、けっこう納得できるかもしれませんよ。他の星とは明らかに違うレベルの輝き方で、きっと「金星の輝きは、他の星よりも圧倒的に太くて強い?!」って感じられると思います。
星というよりも地上のタワーかビルかなにか、建物のてっぺんで光っている人工の光かと思ってしまうかもしれません。

それほど、他の星とくらべて桁違いに明るい星なのです。

・明るさの計算方法が変わった?!

もしかすると、-4.9等という今回の金星の明るさについて、「これまでよりも明るくなったの?!」ってびっくりした人もいるかも知れません。

というのも、従来は、最大光度のときでも、せいぜい金星の明るさは-4.7等くらいだとされて来たからです。

これまでと今回の数字の違いは、じつは国立天文台が計算方法を従来の方法から変えたため、だそうです。

「惑星の明るさの計算方法が変わりました」
詳しく知りたい方は、↑こちら↑  を 参照
(クレジット:国立天文台)

つまり、より正確に計算できるようになったわけなので、「金星が以前より明るくなった」のではなく「実は前から、これくらい金星は明るかった」というわけですね😊

・周りの惑星たち

今年は、じつは今回の金星最高光度に限らず、明け方の空で、惑星たちの共演がいろいろ楽しめる1年となります。早起きの星好きさんには、見どころがたくさんでお得な時期(?)です☆

今後も季節ごとにいろいろ紹介していこうと思いますが、まずはこれから3月までの、明け方の惑星たちの位置取りをアニメーションにしてみました。

2/13-3/31の惑星の動き(日の出の約45分前)

太陽が昇ってくるおよそ45分前の様子の変化をシミュレーションしています。 このくらいの時間帯、つまり夜明け前のまだ空が少しだけ白み始めたくらいであれば、明るい惑星なら十分に見つけられるはずです。


ちなみに、金星のそばに来ている火星や土星は、いずれもおよそ1等級の明るさ。

ふつうの夜空ならしっかり目立てる明るさですが、明け方の金星のそばでは、脇役としてそっと控えめに輝いているような印象かもしれません。

連日、明け方の惑星の様子を観察していれば、惑星たちの位置取りの変化が体感できて、面白いですよ☆ (私は早起きがあまり得意ではないので…以下略😅)


🔷関連リンク

・2月の星空情報

今回紹介したもの以外の星空情報は、↓こちら↓ からどうぞ。


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