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パーフェクトフレンド

"確かにこの世界には、友達と称される関係が多数存在している。それは間違いなく事実です。現象論的には十分理解できる。ではその裏に理由が存在するのか。友達はなぜ必要なのか。友達とは何なのか"2011年初版、2019年新装版となる本書は小学生たちの友情探求『アムリタ』シリーズ第五弾。

個人的には【[映]アムリタ 新装版】から始まるシリーズを順番に最後まで読んでいこうと『小説家の作り方』に続いて手にとりました。

さて、そんな本書は毎年のクラス委員を任される"ちょと頭がよい"小学校四年生の少女、理桜(りざくら)が、担任の先生と"親御さん"の頼みで不登校の少女、さなかの家を友達の"ややや""柊木子"の3人で訪れたところ、相手のさやかは小学校はおろか【外国の大学院を卒業し、数学者の肩書きを持つ】超天才児。しかし『友達は皆無』というわけで、さなかを何とか説得?彼女を加えた『友達探求!』という【社会実験のような小学生生活】が再開するのですが。

まあ、さすがに毎日著者作を手にしていると、シリーズ通して導入部から魅力的に登場するキャラクター達が【ラストにはあっさりフェイドアウトしていく】パターンに慣れてしまうわけですが。少女たちのテンポよい会話が楽しい本作も、主役級の理桜とさなかは兎に角"ややや"や"柊木子"が【後半にしたがって存在感が失われていく】のが残念でした(単なる尺の問題かもしれませんが)

一方で、本書のラストで一作目【[映]アムリタ】の最原最早(さいはらもはや)が登場。と、ついにシリーズ最終巻、第六弾につながるひきなのには、これまで順番で読んできたので【いよいよ!】とやはりテンションが上がりました。さて【これまでのシリーズ登場人物が再登場するらしい】次は一体どんな話なんでしょうか?

[映]アムリタシリーズ五作目として、また"友達とは?"を考えたい方にもオススメ。

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