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メタバース さよならアトムの時代

"『クラスター』を運営していて感じたこと。それはメタバースには圧倒的な夢があるということだ(中略)しかしメタバースをどのような世界にしていくかはこれからだ"2022年発刊の本書はクラスター創業者、CEOによる物質(アトム)にとらわれていた時代に"さよなら"を告げるべく書かれた意欲的な一冊。

個人的にはメタバース界隈を勉強していることから手にとってみました。

さて、そんな本書は【唯一日本発のメタバース・プラットフォーム】として、イベント特化サービスから着実に改善が続けられているクラスターの創業者が"メタバースについての正しい情報を共有し、参加してほしい"と願って執筆したもので。全6章で、前半2章はメタバースの定義や基本条件、現在の市場動向や参入企業紹介といった【ビジネスベースの内容】が。後半3章からラストにかけては俯瞰的に人類史やVR技術史を振り返って【メタバースの未来可能性】が語られているのですが。

まず、本書の前にバーチャル美少女ねむ『メタバース進化論』。原住民(コアなサービス利用者)視点、文化論的に書かれた本を読んでいたのですが。本書は比較して『運営側、ビジネスベース』また『より具体的、技術的な視点』で描かれていて。メタバースについて【さらなる理解】を補完してくれる読後感でした。

また、メタバースが黎明期にしてブームにもなっていることから本書の【テキスト全体も熱量が相当に高い】のですが。特に現実を拡張するAR等と比較しても、VR、メタバースは"とわられざるをえない"【土地、環境、身体から解き放たれる希望がある】との指摘には、グローバル経済の進展により現実社会では一部に富が集中、格差がより増大する中【はっとさせられるような新鮮さ】を覚えました。

cluster利用者はもちろん、メタバース理解を深めたい全ての方にオススメ。

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