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続百鬼園随筆

"小生自ら任ずるわけではないが、何だが傍の者は、貧乏神の使徒のようにでも考えているらしい。うれしくもないけれど、また別に迷惑でもない。"1934年に大ベストセラーの続編として発刊された本書は早熟の17歳から"金は物質ではなくて、現象である"心境に至る心境が伝わる諧謔的一冊。

個人的には、特定の作家にハマる事はないのだけれど、コストパフォーマンスが兎角求められる世知辛い時代、加えて増税なれど多くの人の収入はなかなか上がらない時代。ふと気づけば【著者の本がジリジリ放つ】不思議な磁力につかまり手にとりました。

そんな本書は、著者の若かりし頃からの随筆もとい『文章』が33収録されているわけですが。内容についてはあえて語りません。既に何冊か著者の本を手にとってる人には【相変わらずの錬金術ぶりを】初めて手にとる人は頭をやわらかくして【日常の諧謔ぶりを】ただ感じてくれたらと思ったり。

日常を豊かに眺める眼差しを得たい誰かへ。また"役にたつ、たたない"世界に疲れた誰かへ。

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