見出し画像

こまったさんのカレーライス

"『ほんと、こまったわ。』すぐに、こまったというので、こまったさんといわれるのです。ヤマさんがつけた、あだなでした。『こまったわ。ごちそう、なににしよう。』"1982年発刊の本書は、児童文学作家と絵本作家の挿絵コラボによる料理紹介児童書の先駆けにして読み継がれる一冊。

個人的には持ち寄り本の読書会ですすめられ、自宅待機で自炊がはかどる今、興味をもって手にとりました。

そんな本書は、駅前にある小さなお花屋さんの【すぐに困ったを連発するために】旦那さんのヤマさんに『こまったさん』とあだ名で呼ばれる奥さんが、普段は優しいらしいが【どこか自由人気質な旦那さんの無茶振りに果敢に応える】シリーズ2作目として、今回は【友だち連れて帰るから、ご馳走つくっといてくれ】というKYミッションに対して、困りつつも怒ることなく(かなり天然気味ですが)九官鳥のムノを相棒にしてカレーライスをつくろうとするのですが。

【現実と幻想を交えながら】料理がなかなかスムーズに進まない本書、こまったさんが危うすぎて、かえって『ミッション達成できるのか?』とドキドキしてしまった。

一方で、ネット検索すると、意外にも多くの女性の方達が本書を参考にして再現料理をしているブログをいくつか拝見し、皆同様に【料理紹介本】としては『思っていた以上に調理の説明がされていないので、大変だった』と書いているのにも楽しませていただきました。いや、でも愛されてますね、このシリーズ。

児童書好きにして自炊上級者の誰かへ。また、幼かった時代を懐かしみたい方へもオススメ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?