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ひとりでしにたい

"この漫画のテーマは『孤独死』、『老後』、そして『猫は神』だ。"2020年発刊の本書は、よりよく死ぬにはよりよく生きる!と30代独身女性を主人公にリアルエピソード満載で老後、終活や介護を描いて話題になっている良書。

個人的にも『生き方』が既に多様化している現在、『死に方』も同じくになっていくに違いないと考えているので、本書を手にとりました。

さて、そんな本書は35歳独身の学芸員、山口鳴海がバリバリのキャリアウーマンで、子どもの頃から憧れだった伯母さんが突如【風呂場でスープ】として孤独死したことにショックを受けて、不器用ながらも生き方を見つめ直していくわけですが。

まず、30代以上の多くの人がうすうす早めに考えないといけないとわかっていつつも【先送りにしがちな老後問題について】著者のインタビューによれば"Twitterで流れてきた介護の当事者のリアルなつぶやきなんかも参考にしている"らしい細かくリアルな描写が続く本書。やはり重たいテーマだからこそ【漫画という表現形式、明るい絵柄がうまくあっている】ように思えました。

また、漫画らしく?そんな主人公の山口鳴海に好意を持っている年下エリートイケメンの那須田が出てきたりもしますが。総じて全ての登場人物が単純に理想化されたり、よくあるパターン化は決してされておらず【捉え方次第で印象がガラッと変わる】工夫が感じられるのも良かったです。『コミュニケーション』『お金』『知識』のバランス。さて主人公は果たしてどう考えていくのか?続きが気になります。

"子供が老後の面倒見てくれるとか。もはや都市伝説ですよ"そんな時代に、よりよく死ぬために『何を考えるべきか』きっかけが欲しい全ての人に年齢関係なくオススメです。

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